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御伽噺『泣き虫な神様』
作者:歯車兎


「むかしむかし かみさまたちは せかいをつくりました
しかし ほんとうは ひとりだけが せかいを つくったのです

そう、 わたしたちの あいする そうぞうしんさま です

そうぞうしんさま は せかいを おつくりに なられました
いじしんさま は いまも せかいを いじ してくださっています

しかし なんと かみさまには とても おそろしい かみさまが いるのです

そうです はかいしん です!
はかい を つかさどる とても わるい かみさま なのです
あく を つかさどる とても じゃあく な かみさま なのです!」

司祭は子供たちに教えました。

破壊神はお空でそれを聞いていました。

嫌われているんだと、とても悲しくなり
破壊神は泣いてしまいました。

ボロボロ、ボロボロ、滝のように涙をながしました。
ワンワン、アンアン、赤子のように泣きました。

やがて破壊神の涙は形を変え雲になりました。
やがて破壊神の鳴き声は風になりました。

悲しい雲は雷と雨を孕みました。
悲しい風は世界中に雲を運びました。

こうして世界に嵐ができました。

悲しい悲しい結晶が出来ました。

破壊神は涙を拭って言いました。

「たとえどれほど嫌われても、憎まれても、私は全てを愛す」

そして破壊神は小さく笑みを浮かべました。
ぬぐっても涙はあふれ出ました。
それでも笑みを浮かべて愛しい世界を、人を眺めます。

ずっと、ずっと。いつまでも。

その時まで。


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