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第十六話 シークレット=ミッションその七
「よおおおっし!見事救援成功!」
「行くぞ」
 ハッターとチーフがそれぞれ言う。
「じゃあ行くわよライちゃん」
「何時の間にその仇名に?」
 ライデンはそうフェイに突っ込みを入れる。
「初耳だが」
「男は細かいことは気にしないの」
 フェイはいつもの調子で述べる。
「いいわね、それで」
「よくわからないがわかった」
「ランティス、それじゃあ」
「うむ」
 ランティスはプリメーラの言葉に頷いた。
「行くぞ」
「ええ」
「第一遊撃隊だったな」
 チーフが通信を入れてきた。
「うむ」
 ダイテツがそれに応える。
「そうだ」
「わかった」
 お互い静かな様子でやり取りをする。
「話は聞いている。ロンド=ベルに合流するのだな」
「そうだ。だが今は」
「今から救援に向かう」
「おらおらっ!雑魚に用はないんだよっ!」
「どいてどいて」 
 言っている側からハッターとフェイがバルマー軍に派手な攻撃を浴びせていた。
「それでいいな」
「頼む」
 それを背景にしてチーフとダイテツのやり取りが続けられる。
「それでな」
「敵の援軍ではないな」
 ライデンはセレーナノアレグリアスを見て呟く。
「どうやら」
「連邦軍よ」
 セレーナはそうライデンに返した。
「私も入れてもらうから」
「あれっ、貴女もなのか」
 光はセレーナを見て言うのだった。
「第一特殊部隊の」
「それが違うのよ」
 だがセレーナは光に笑って言葉を返した。
「別の部隊から来たのよ」
「別の部隊?」
 何故かそれを聞いた光の頭に猫の耳が生えた。
「そうだったのか」
「詳しい話は後でね。それにしても」
「何だ?」
「貴女随分と可愛いわね」
「そ、そうか?」
 言われて悪い気はしない光であった。
「何かそう言われると」
「将来は凄い美人になるわよ。ご両親と神様に感謝しなさい」
「わ、わかった」
「そちらの御二人もね」
 海と風にも言う。
「声もいいしね」
「有り難う」
「有り難うございます」
 海も風もにこりと笑って言葉を返す。
「何か美少女見ていたらやる気出て来たし。頑張るわよ」
「セレーナさんって女の子好きだったんですか」
「おかしいかしら」
 そうエルマに問い返す。
「別にやましいことはないわよ」
「はあ」
「さあ、じゃあかかるわよ」
 セレーナの動きは早い。一瞬だがレーダーから消えた。それを見てザズが言う。
「あのマシンかなりステルス機能が高いね」
「そんなにか」
「うん、今レーダーから消えたよ」
 そうジェオに答える。
「動きも早いし。これは」
「頼りになりますね」
 イーグルはそこまで聞いてにこりと笑った。
「有り難い新戦力ですね」
「そうじゃな」
 それにアスカが頷く。
「戦艦も二隻は入る。楽しいことになってきおったわ」
「あの、アスカ様」
 そのアスカにサンユンが問い掛ける。
「何じゃ?」
「楽しいといいますと」
「遊び相手が増えるではないか」
 やはりそういうことであった。
「善き哉善き哉」
「そういう問題じゃないんですけれど」
「とにかくですな」
 シャンアンがここで言う。
「戦力の充実は有り難いことですぞ」
「そら当然や」
 タータの関西弁が聞こえてきた。
「ようさんおってくれるにこしたことはないわ」
「タータも寂しがり屋さんですし」
「姉様」
 何故か姉に言われると弱いタータであった。
「うちは別にそういうことで言うてるわけやなくて」
「あら、隠さなくてもいいのよ」
 やはりぼけられた。
「タータは優しい娘だっていうのはわかってるから」
「何か。ちゃう思うけど」
「さあさあ、優しく仲間を助けにハリアップだぜ!」
「ハッちゃん、言葉が変」
 すぐにフェイから突込みが入る。
「モニカさんみたい」
「おいおい、俺はそんなに文法が変かよ!」
「そうだな、おかしい」
 チーフも実に容赦がない。
「言葉の再教育も必要か」
「兄弟!それが心の友に言う言葉かよ!」
「それはそうとだ」
 話が収まらないと見てライデンが収めにかかった。
「戦いに行くぞ。いいな」
「おっと、そうか。それなら!」
 いきなり帽子を飛ばす。それで敵を切り裂いて彼等の戦線への参加としたのであった。
 戦いは順調に進んでいた。第一特殊部隊の強さもさることながらやはり援軍の存在が大きかった。とりわけセレーナは一機でもかなりの戦力であった。
「もう貴方は私の虜」
 さながら忍者の動きを見せて戦場を駆る。そうして次々と敵を屠っているのだった。
 その圧倒的な強さもありバルマーを倒していく。だがここでセレーナの動きが突然止まるのであった。その理由は思わぬところにあった。
「あれっ!?」
「どうしたんだ一体」
 皆それに気付く。そしていぶかしむのだった。
「セレーナさん」
 エルマも彼女に声をかける。
「どうしたんですか、急に」
「来たわ」
 セレーナはその目を鋭くさせて述べるのだった。
「あいつが」
「あいつ!?」
「一体何の話をしているんだ?」
 今戦場にSRXチームが到着していた。リュウセイが話を聞いていぶかしんでいた。
「あいつだの何だのって」
「そもそもだ」
 ライがここでセレーナに気付いた。
「あれはアレグリアス。どうしてここに」
「アレグリアスっていうとあれか」
 リュウセイもアレグリアスのことは知っていた。ロボットマニアとして。
「第四特殊部隊の特別マシンだよな」
「そうだ。だがあの部隊は」
「全滅した筈よ」
 アヤが述べてきた。
「謎の部隊の襲撃でね」
「それがどうしてここにいるんだ?」
 レビはそれを聞いて目をしばたかせる。
「全滅した筈なんだろう?」
「生き残ったのは私だけなのよ」
 セレーナはそうレビに答えた。
「それで今ここにいるのよ」
「そうだったのか」
「それはいいわよ」
 だが彼女はそれにはこだわらないようであった。
「けれど。どうして」
「一体どうしたのだ」
 ヴィレッタがセレーナのその様子にいぶかしむ。
「我々への合流の為に来たと思うが」
「あんた、よくそんなこと言えるわね」
 セレーナは敵意を見せてきた。何とそれはヴィレッタに向けられていたのであった。
「私達の部隊を全滅させておいて」
「何っ!?」
 ヴィレッタはそれを聞いて眉を顰めさせた。
「私がだと」
「知らないとは言わせないわよ!」
 セレーナは怒りを露わにさせてヴィレッタに突っかかった。
「あんたが率いた赤いマシンの部隊に私の部隊は全滅させられたのよ!隊長も皆も!」
「赤いマシンだと」
 ヴィレッタはそれを聞いてもわからなかった。
「何だ、それは」
「バルマーだと思うけれど」
「赤いマシンでバルマー。だとすると」
 ヴィレッタはここで己の記憶を辿った。そして出た答えは。
「あれか。ゴラー=ゴレムか」
「ほら、やっぱり知ってるじゃない」
 セレーナはそれを聞いてアレグリアスをヴィレッタのヒュッケバインに向けてきた。
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