第十六話 シークレット=ミッションその五
「社長の御命令でな」
「うん」
「いつも通りちゃきちゃき行くわよ」
カーラは陽気に告げる。
「敵が来たっていつもなんだから」
「そういえばいつもこんな感じだね」
リョウトはふと思い出したように述べる。
「バルマー戦役の頃から」
「もうすぐあの頃と完全に一緒になるのね」
リオは少し感慨深そうに述べた。
「ロンド=ベルに戻ってね」
「そうね」
カーラはリオのその言葉に頷く。
「あの頃と完全に一緒なのよねえ」
「クスハ達どうしてるかな」
リョウトはクスハ達を思い出した。
「元気にしてるかな」
「ああ、そうらしいぜ」
それにユウキが答える。
「それもかなりな」
「かなりなのね」
リオはそれを聞いて機嫌をよくさせた。
「それは何よりね」
「じゃあさ。早く合流して」
リョウトが告げる。
「また楽しくやろうよ」
「それならばだ」
オウカが皆に述べる。
「わかっているな」
「了解」
「敵を退けて」
「フォーメーションを堅持しろ」
オウカはまた皆に告げる。
「いつも通りだ。いいな」
「はい」
「それじゃあ」
一同動く。そうして二隻の戦艦を軸に迎撃態勢に入った。
「いいか」
ダイテツが一同に告げる。
「円陣で守れ」
「円陣ですか」
「そうだ。そうしてまずは守り切る」
そのつもりであった。
「暫くしたらロンド=ベルが援軍に来てくれるそうだ。それまでな」
「わかった」
アンジュルグに乗るラミア=ラヴレスがそれに頷いた。
「それまで守りますです」
「ラミア」
そのラミアのソウルゲインに乗るアクセル=アルマーが突っ込みを入れてきた。
「何でありますでしょうか」
「御前、変だぞ」
「変!?私が」
「ああ」
そう彼女に告げる。
「言葉の使い方がな」
「そうなのか」
「というか敬語になってないぞ」
彼はそこを指摘する。
「だからな。無理に使うより」
「わかった」
すぐにそれに答えて頷く。
「普通にだな」
「そう、それだ」
「全く」
ビルトラプターのカイ=キタムラは微妙な顔を浮かべていた。
「またおかしなことになっているな」
「まあまあ」
それにタクス=シングウジが言う。彼はジガンスクード=ドゥロに乗っている。
「それはいいっこなしってことでさ」
「仕事を優先させるのか」
「そういうこと。それがロンド=ベルなんだろ?」
「そして第一特殊部隊」
カーラも言う。
「気楽にね、気楽に」
「全く。どうにもこうにも」
カイはまだ言いたい感じであった。
「まあいい。仕事はしろ、いいな」
「わかってますって」
「お任せあれ」
タスクとカーラはそれでも相変わらずであった。
「いつも通りやるからさ」
「隊長も頑張ってよね」
「わかっている」
カイは真面目に答えた。
「それはな」
「では御願いします」
レフィーナも言う。
「五分持てばそれで来てくれるそうですから」
「あれっ、たった五分なの」
リオは意外といった顔を見せてきた。
「それだけで」
「いや、それって結構辛いよ」
心配性のリョウトは逆に考えていた。
「五分も持ち堪えないと、僕達だけで」
「だから円陣なのだ」
オウカはそれをまた告げる。
「わかったな」
「はい」
それに頷く。そうしてバルマー軍を迎え撃つのであった。
「対マシン砲撃だ!」
「はい!」
エイタがテツヤの言葉に応える。
「ではすぐに!」
「急げ!」
艦長にかわって告げる。
「敵は待ってはくれないからな!」
「了解!」
「だが落ち着け」
ダイテツは艦橋に座りながらそう指示を出す。彼は冷静であった。
「それはいいな」
「はい」
テツヤもそれはわかっている。実際に彼は冷静であった。
「だからこそ」
「うむ」
またダイテツは頷く。
「わかっていればいい。照準は的確にだ」
「はっ」
「落ち着いていきましょう」
レフィーナも落ち着いた様子であった。
「敵の数が多くても」
「防御はどうされますか」
ショーンがその彼女に問う。
「敵の攻撃には」
「それはあまり意識しなくていいです」
穏やかな顔で大胆なことを平気で告げる。
「こちらにはあまり来ませんから」
「そうなんですか!?」
今の言葉はミズホにとっては大胆と言うにもまだ有り余るものであった。
「そんなまた」
「私達はあくまで弾幕です」
しかし彼女はそれでも同じ様子であった。
「ですから」
「そうですか」
「マシンの援護に専念します」
そうしてまた言う。
「それでいいですね」
「はっ」
ラージが応えた。
「それではそのように」
「はい」
「来たわよ!」
ガーネットが叫んだ。
「うようよとあちこちから」
「それはもうわかってることだしな」
ジャーダは平気な顔を見せている。
「今更言いっこなしだぜ。なっ、ラトゥーニ」
「はい」
「シャインもな」
「わかっています」
二人はそれぞれジャーダの言葉に答えた。
「そういうことだ。ほら、いよいよだ」
話をしている間にさらに迫ってきていた。
「来たぜ来たぜ」
「照準はもういいわよ」
ガーネットは既に何機もまとめてロックオンしていた。それを知らせる音がコクピットの中で聞こえる。
「何時でもね」
「じゃあ撃つぜ!」
ジャーダが叫んだ。
「俺もな!」
「まずは正面から派手に!」
ガーネットがスラッシュリッパーを投げた。
「切り裂いてね!」
「おらおらっ!」
ジャーダはビームを乱射する。それで忽ち数機が消え去ったのであった。
これを合図として戦いになる。迫り来るバルマー軍は彼等の円陣の前に進めなくなっていた。
「何だ、こいつ等」
ユウキは攻撃を浴びせながら呟いた。
「あまり大したことはないな」
「まあ今は無人機ばかりだしね」
カーラが彼に応える。
「こんなもんでしょ」
「そうか」
ユウキはそれに納得するのであった。
「じゃあ余計に」
「どうするの?」
「派手にやるか!」
そう言って攻撃の速度を速くしてきた。
「撃墜数じゃ負けないぞ!」
「何言ってるのよ!」
それにカーラも乗ってきた。
「またあたしが勝つんだからね!」
「今度は俺が勝つ!」
だがユウキも負けてはいない。
「負けてたまるかよ!」
「こっちこそ!」
「あの、ちょっと二人共」
リョウトは熱くなる彼等に声をかけた。
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