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第十六話 シークレット=ミッションその四
 ロンド=ベルの面々がそんな話をしているその頃。ゼダンに二隻の戦艦が向かっていた。武骨な白い戦艦と流麗な赤い戦艦が。
「副長」
 白い戦艦の艦橋で厳しい髭の老人が若い男に声をかけていた。
「ゼダンまでもうすぐだな」
「はい」
 副長であるテツヤ=オノデラがそれに応える。彼はこの戦艦シロガネの副長である。応えると共に問うて来た艦長であるダイテツ=ミナセを見るのであった。
「あと少しです」
「そうか」
 ダイテツはそれを聞いてまずは頷いた。
「あのロンド=ベルに合流するとはな」
「思いも寄りませんでしたが」
「だがこれも縁だ」
 ダイテツはパイプを口にしてそう述べた。
「ならばそこで戦わせてもらおう」
「そうですね」
「レフィーナ艦長」
「はい」
 モニターに赤い髪の美しい女が出て来た。
「それでいいな」
「私は是非共です」
 ヒリュウ改の艦長であるレフィーナ=エンフィールドもそれで異存はなかった。
「あのロンド=ベルに入れるなんて夢みたいな話ですから」
「そうですな」
 ヒリュウ改の副長であるショーン=ウェブリーがレフィーナの言葉に頷く。
「最初に話を聞いた時はまさかと思いました」
「全くです」
 それにテツヤが応える。
「まさか我々が」
「だから縁なのだよ」
 ダイテツはまたそれを言う。
「二隻の戦艦と二十機の特殊マシン」
「ええ」
「それが必要とされているということだ」
「それはやはり大きいですか」
「やっぱり大きいと思いますよ」
 シロガネの艦橋にいる若い兵士が話に入ってきた。彼の名をエイタ=ナガタという。シロガネの艦橋クルーの一人である。
「我々もこれまでの戦いでかなりの戦果を挙げていますし」
「それもあるか」
「はい、そうかと」
 またテツヤに答える。
「それに今は戦力を集中して敵にあたりたいそうですし」
「そうだな」
 ダイテツは彼の話に頷く。
「今は少しでもな。戦力を集結させ来たるべき大きな戦いに備えるべきだ」
「大きな戦い。まさか」
「それは言うまでもないと思うが」
 レフィーナにそう返す。
「あのバルマー、そして宇宙怪獣とな」
「だから彼等もまた」
「そうだ、いるのだ」
 ダイテツは彼等という言葉に反応したのだった。
「この時の為にな」
「彼等にしてみれば復帰ですね」
 ショーンはそう表現する。
「ロンド=ベルへの合流は」
「古巣というわけですね」
 エイタはそう表現する。
「つまりは」
「そうだな。やはり縁か」
「この縁もまた何かの運命ですかな」
 ショーンはふと運命論を出してみせた。
「若しかすると」
「かも知れん」
 ダイテツもそれを肯定する。
「ひょっとすればな」
「そうですか」
「ではその運命に向かうとしよう」
 ダイテツは話を締めて述べた。
「それでいいな」
「はい」
「それでは」
「待って下さい」
 だがここでヒリュウの艦橋が騒がしくなった。
「どうしたのですか?」
「レーダーに反応です」
「十二時の方から」
 ヒリュウの艦橋クルーであるラージュ=モントーヤとミズホ=サイキが言う。
「敵か!?」
「おそらくな」
 ダイテツはテツヤの言葉に応える。
「この反応・・・・・・バルマーです」
「やはり」
 ミズホの言葉に目を鋭くさせる。
「では総員出撃だ」
「はっ」
 こうして戦闘に入る。すぐに二隻の戦艦は戦闘態勢に入りそこからマシンを出していく。すぐに二十機程のマシンが宇宙に姿を現わした。
「早速お出ましかよ」
 黒人の青年ジャーダ=べネルディが悪態めいて述べる。
「相変わらず神出鬼没だな」
「わかってることは言わないの」
 赤毛の女ガーネット=サンディがそれに突っ込みを入れる。
「これ位最初から予想していたでしょ?」
「まあな」
 ジャーダもそれは否定しない。
「奴等のパターンだしな」
 見れば彼等はヒュッケバインマークスリーに乗っていた。見ればジャーダのは青、ガーネットのそれは赤にそれぞれカラーリングされている。
「今更言うまでもねえってか」
「そういうことよ」
「動きもパターン通りです」
 変わったシルエットのアーマードモジュールから声がした。紫の髪の少女がそこにいた。
「恐れることはないかと」
「わかったわ、ラトゥーニ」
 ガーネットはその少女ラトゥーニの言葉に応えた。
「じゃあそういうことでね」
「はい、御願いします」
「よおシャイン」
 ジャーダはガーネット、ラトゥーニと共に自分と小隊を組んでいる金髪の少女に声をかけた。見れば彼女はラトゥーニと色違いのマシンに乗っている。
「それでいいよな」
「はいっ」
 この少女の声はラトゥーニのそれと比べてはきはきしていた。
「御願いします」
「わかった。じゃあまた一緒に突っ込むぜ」
「それでいいわね、シャイン」
 ガーネットが彼女の名を呼ぶ。彼女の名はシャイン=ハウゼンという。
「はい」
「よし。じゃあ俺達はそれでいくぜ」
「わかった」
 何か普通のものとは違うゲシュペンストマークツーから返答が来た。
「では私もな。それでいい」
「わかったぜ」
「それで」
 金髪碧眼で気の強そうな女とインド人のような黒い肌と目の少女が彼の言葉に頷く。そしてもう一人も。
「御願いします」
「カチーナは上だ」
 ギリアムは金髪の女カチーナ=タラスクに言う。紫のヒュッケバイン008Lに乗っている。
「わかった」
「ラーダは後方からだ」
「わかりました」
 その黒い肌の少女ラーダ=バイラバンは頷く。砲撃用のジュッツバルトにいる。
「ラッセルはフォローだ」
「了解」
 最後に戦闘機であるシュヴェール改に乗るラッセル=バーグマンが頷いた。
「私は下だ。それでいいな」
「じゃあさ」
 黒人の威勢のよさそうな少女が右肩に砲のあるランドグリーブ=レイブンというマシンから仲間達に告げる。
「いつものフォーメーションでいくよ」
「ああ」
 ラーズアングリフ=レイブンからまず返事が返って来た。
「わかった。じゃあそれでな」
「いいわねリオ、リョウト」
 黒人の少女は次にヒュッケバイン二機に声をかけた。それぞれガンナーとボクサーになっている。
「それで」
「ええ」
「わかったよ」
 リオ=メイロンとリョウト=ヒカワがその少女リルカーラ=ボーグナインに応えた。
「それでいきましょう」
「じゃあ僕がまた」
「行くか、リョウト」
 ラーズアングリフのユウキ=ジェグナンがリョウトに声をかけてきた。
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