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第十四話 虚空からの転生その四
「あんた他には何もわからないんだよな」
「ああ」
 彼もそれを認める。
「今わかっているのは。それだけだ」
「じゃあ。今から探せばいいさ」
「探すのか」
「そうさ。自分が何かってな」
 笑って彼に告げる。
「探せばいいだけさ。時間はあるんだしな」
「わかった」
 あらためてその言葉に頷いた。
「じゃあそうしよう」
「ああ。じゃあここでの戦いもそろそろ終わりだしな」
 もう敵はいなくなっていた。もう少しであった。
「後でゆっくり話そうぜ」
「わかった」
 戦いは程なくして終わった。ロンド=ベルはクォヴレーを収容してゼダンに戻った。そしてそこで詳しい検証と話をするのであった。
「予想通りかしらね」
 最初に言ったのはセニアであった。
「やっぱりあそこからバルマーが出て来たわね」
「じゃああれはやっぱりバルマーのものなのかよ」
 リュウセイはそう言った。
「だったらあそこからどんどん」
「可能性は高いな」
 ライはクールな声でこう述べた。
「現にあのゲートから出て来たのだしな」
「問題はそれが何処につながっているかよ」
 アヤはそこを問題視していた。
「バルマー本国とつながっていたら」
「笑い事では済まなくなる」
 レビの言葉も杞憂ではなかった。
「バルマーの戦力はわかっていると思うが」
「ああ」
 リュウセイはレビのその言葉に頷いた。
「マーグの艦隊みたいなのが幾つもあるんだったな」
「五つよ」
 ヴィレッタが告げる。
「それぞれ七個艦隊を基本としてね」
「合計三十五個艦隊」
「洒落じゃ済まないわね」
 ヤンロンとリューネも険しい顔を見せていた。
「あのラオデキア艦隊みたいなのがか」
 マサキは顔を深刻にさせていた。
「随分てこずったってのによ」
「あの艦隊はまた特別だったのよ」
 ヴィレッタはそう皆に説明する。マサキだけではなく。
「そうなのかよ」
「ええ。あの艦隊はね」
 また皆に告げる。
「特別規模が大きかったのよ」
「それはどうしてだったのだ?」
 リンが彼女に問う。
「あれだけの規模だったのは」
「ユーゼスの政治力故だったの」
 それが答えであった。
「あいつのか」
「ええ。彼の政治力があれだけの戦力を集めていた」
 それが理由であった。
「一個方面軍規模のものをね。ラオデキアだけではとてもああはならなかったわ」
「ラオデキアだけではか」
 皆オリジナルのラオデキアのことを思い出していた。彼もかなりの強さだった。
「ええ。彼は生粋の軍人だったから」
 ヴィレッタはそれをまた言う。
「あえてそこまでは手を回してはいなかったの」
「成程」
「だからユーゼスが」
「結局粛清されたけれどね」
「けれどよ」
 甲児が問う。
「あんなのがまた来るっていうとよ」
「かなり辛いのは事実だな」
 グン=ジェムも彼等のことは知っていた。
「面白いことにはなるだろうが」
「おいおっさん」
 甲児はそのグン=ジェムに突っ込みを入れた。
「楽しいのかよ、それって」
「激しい戦いこそいいではないか」
 彼の考えはこうであった。
「そうでないか?」
「いいねえ」
「最近ちと退屈だからな」
 ジンとガナンが乗ってきた。
「そ、そうだ。だから」
 そしてゴルも。
「また派手にやりたいってことさ」
 最後にミンが言う。彼等は相変わらずであった。
「まあそれは俺もだけれどな」
 甲児もそうである。
「やっぱり派手に格好よくな」
「何だかんだで甲児ってグン=ジェムさんと同じなのよね」
 セニアはそんな彼を見て言う。
「困ったことねえ」
「困らないことにはあるような気がしますわ」
「・・・・・・今のはマジで何て言ったんだ?」
 マサキはもうモニカの言葉がわからなかった。
「困ったってことじゃないの?」
 ベッキーもあまりわからない感じだった。
「ある意味オンドゥルめいてきたわよね」
「それもわからないですよ」
 ザッシュがオンドゥルという言葉に突っ込みを入れた。
「何が何なのか」
「それに関しては私が知っている」
 ジノも変なことを知っていた。
「そちらの通訳もできるのだ」
「ジノさんって凄いんですね」
「大したことはない」
 プレシアに褒められ上機嫌になって花を出していた。
「武人の嗜みだ」
「そうなのか?」
 ファングはそうは思っていなかった。
「あれはまた別だと思うが」
「あたしも」
 ロザリーも同じ見方であった。
「あれはねえ」
「わからんってどころやあらへんわ」
 実はロドニーもオンドゥル語を知っているが。
「けれどこの姫さんの言葉は」
「まあね。あたしも今のはわからなかったよ」
 シモーヌも同じであった。
「何が何なのか」
「どちらにしろあれよね」
 ベッキーがまた言う。
「最近どうも言葉がね」
「わからなくなってきたっていうか」
「姫さんの通訳がいるようになってきたわね」
 モニカの言葉も問題になっていた。しかしそれだけではなかったのだ。
「最近どうも補給もですよね」
 デメクサが言ってきた。
「滞っているような」
「そうじゃな」
 それはチェアンも感じていた。
「少し足りないぞ」
「使い過ぎではないのか?」
 そう言うアハマドもかなり使っている。
「戦いが少ないとはいえ」
「いや、確かにその通りだ」
 ヤンロンが言った。
「ゼダンには元々備蓄が少ない」
「そうだったんだ」
 リューネは言われて気付いた。
「全然わからなかったけれど」
「言われてみればそうね」
 テュッティも真顔で述べる。
「むしろアクシズに多くて」
「そうですね。アクシズは多いです」
 エリスはそれを知っていた。
「やっぱりそちらに拠点を移すべきでは?」
「宇宙の拠点か」
 ゲンナジーはそれを聞いて呟く。
「そうだな」
「ゲンちゃんもそう言ってるし」
 ミオも同じ考えであった。
「それで行く?」
「けれどですね」 
 ザッシュが突っ込みを入れる。
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