ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
第十二話 龍を喰らうものその六
「戦いだよ。君達の完全な敗北が待っている」
「また随分と余裕だな」
 レーツェルはそんな孫を見据えて言葉を返す。
「実力があるというのか」
「勿論」
 やはりレーツェルに対しても余裕を見せる。
「四神の実力を見せてあげるよ」
「果たしてそう行くか」
 ゼンガーは構えを取りながら孫に言うのだった。
「我等を前にして」
「じゃあ来てみればわかるよ」
 孫は相変わらずの調子でそう言葉を返すのだった。
「さあ。是非来てくれ」
「では・・・・・・参る!」
 最初に動いたのはゼンガーであった。
「まずはこの太刀で!」
「へえ、凄い動きだぜ」
 ダイゼンガーの動きを見ながらの言葉である。
「速いだけじゃなくて切れもあるねえ」
「ならばどうする!」
 ゼンガーはその彼に対してまた言う。
「避けるか?それとも」
「この場合は避けさせてもらうよ」
「なっ!?」
 クスハはその言葉に思わず声をあげた。
「そんなに大きいのに」
「いやあ、それは関係ないんだよ」
 笑ってクスハに述べる。
「大きさはね。この真龍王機には」
「大きさは関係ない!?」
「その通り」
 今度はブリットに答える。
「さあ、じゃあ避けてみせよう」
「チェストーーーーーーーーーッ!」
 そこにダイゼンガーの袈裟斬りが来る。しかし孫はそれを見事に横にかわしてしまったのだった。彼自身の言葉通りに。
「ほらね」
「何っ!!」
「本当にかわすなんて・・・・・・」
 ブリットとクスハはそれを見て声を失った。その巨大な姿からは想像もできない素早さであった。
「これでわかってもらえたかな」
「あんなに早く・・・・・・」
「しかもゼンガーさんの攻撃を」
「確かに凄い攻撃だね」
 それは認めてみせた。優越感をもとに。
「けれど。それじゃあ僕は倒せないよ」
「言うだけはあるということか」
 攻撃をかわされたゼンガーはそれでも冷静なままであった。その冷静さで以って孫に言う。
「俺の攻撃をかわせる者はそうはいない」
「いやいや、僕だって紙一重さ」
 その言葉にも余裕と優越感が見られた。
「もっともその紙一重が重要なんだけれどね」
「その凄みのある笑みだな」
 レーツェルは今の孫の顔を見逃さなかった。
「どうやら貴殿の本性はかなりのもののようだな」
「さて、それはどうかな」
 またとぼけてみせてきた。
「ただわかっているのは君達がここで僕に敗れることだけだけれどね」
「まだそんなことを!」
 ブリットはその挑発に乗ってしまった。
「言っているのか!」
「駄目よブリット君」
 クスハは激昂を見せたパートナーを制止した。
「ここで挑発に乗ったら」
「くっ・・・・・・」
「その通りだ」
 ここで誰かの声がした。
「今は挑発に乗るな。この男は明らかに手強い」
「その声は!?」
 ゲシュペンストが姿を現わした。しかも二機。
「リンさん、それに」
「へへへ、俺もね」
 イルムもいた。二人が戦場に姿を現わしたのだった。
「あまりにも帰りが遅いので来てみれば」
「案の定厄介な敵がいたってわけか」
 リンとブリットはそれぞれの言葉で述べてきた。
「孫光龍だな」
 リンは孫と彼の乗る真龍王機に顔を向けて問うた。
「覚えている。ガンエデンとの戦いの時だったな」
「ご名答」
 またおどけての軽い言葉だった。
「その通り。覚えていてくれるなんてね」
「あの戦いの後姿を消したが」
 リンは孫の言葉に応えずにこう言葉を続けてきた。
「今姿を現わしてきたか」
「僕にも色々とすることがあってね」
 うそぶく言葉であった。
「それで暫くはね。静かにしていたんだ」
「だがこれからは違うというのだな」
 リンはようやくここで孫に問い返した。
「何の魂胆かはわからないが」
「まあ大したことはないよ」
 またうそぶく孫であった。
「ただ」
「ただ?」
「君達の敵だっていうだけでね。それじゃあやらせてもらうよ」
 鱗を飛ばす。それはすぐに異形の機械になった。
「さあ、まずは小手調べさ」
「魚!?」
「いえ、違うわ」
 クスハはブリットに答えた。
「もっと。これは」
「これは!?」
「よけて、ブリット君!」
 慌ててブリットに言う。
「そうでなければ切って!」
「わかった!」
 クスハの言葉に従い切り払う。それで何とか助かったのだった。
「危なかったな」
「ええ」
 ブリットに対して言葉を返す。
「けれど今のは」
「やっぱりいい腕をしてるね」
 笑いながらブリットに言う。
「けれど。これならどうかな」 
 また攻撃を仕掛けてくる。今度も切り払うブリットだった。
「これも!」
「やっぱりね。それじゃあ僕も本気になろうかな」
「待て!」
 そこにリンとイルムが向かう。
「貴様の相手は!」
「俺達だってそうなんだぜ!」
 ビームを放つ。だがそれは真龍王機に完全に弾かれた。
「何っ!?」
「ビームを」
「念動力フィールドだよ」
 そう二人に説明する。
「この真龍王機は特別でね。とびきりいいのを備えているのさ」
「守りも完璧だということか」
「そういうこと」
 こうリンに返した。
「少なくともモビルスーツを一撃で倒す程度じゃ貫くことすらできないよ」
「くっ!」
「そして」
 またクスハとブリットに顔を向けてきた。
「攻撃もね。さて、どうしようか」
「どうしようもこうしようもない!」
「そうよ!」
 二人も孫に言い返す。
「俺達は何があっても!」
「逃げたりはしません!」
「背は向けないってことか」
 孫は二人の言葉を聞いてこう述べた。
「それはまた。けなげだねえ」
「だったらどうするんですか!?」
「どうせ俺達の敵であることには変わりないんだろう!」
「まあそうだけれどね」
 それは隠しもしない。
「けれど。楽しみがいがあるよ」
「私達との戦いが」
「そういうことさ。じゃあまた」
 攻撃に入る。
「ショーを見せてもらうよ」
 再び鱗を放つ。しかしそれは弓矢で全て弾かれた。
「おや、弓かい」
「クスハさん!ブリットさん!」
 ここで洸の声がした。
「すいません、遅れました!」
「洸君!」
「来てくれたか!」
「はい!」
 今度姿を現わしたのはライディーンであった。そして彼だけではなかった。
「大丈夫か!」
 竜馬も。そして皆も。
「心配になって来てみれば」
「まさか懐かしい奴に出会えるとはな」
 隼人も言う。
「孫光龍だったか、確か」
「その通り」
 余裕の笑みで隼人に答える。
小説・詩ランキング http://www.sclear.com/s/rank.cgi?mode=r_link&id=5341 http://highmix.s26.xrea.com/robo/rank.cgi?mode=r_link&id=106 http://www.webstation.jp/syousetu/rank.cgi?mode=r_link&id=3648 site_access.php?citi_id=254078182&size=200


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。