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第三話 闘志、炎に燃ゆるその二
「何だ、マシンかよ」
 ディアッカはそれを見て言う。
「今度は何処の研究所のだ?」
「少なくともうちじゃねえな」
 甲児が答える。
「あれは」
「うちでもない」
 竜馬も言う、
「あれは」
「あの」
 その時マシンの中にはトウマがいた。そうして彼に声をかけているのはあの少女だった。
「いけるのね、本当に」
「あ、ああ」
 トウマは彼女に答える。
「何とか。いけそうだ」
「わかったわ。じゃあ私の名前だけれど」
「ん!?そういえば」
 トウマはここで今まで彼女の名前を聞いていないのを思い出したのだった。
「確か君の名前は」
「ミナキよ」
 少女は言うのだった。
「ミナキ=トオミネっていうの。宜しくね」
「わかった、じゃあミナキさん」
「ミナキでいいわ」
 また言う。
「それでいい?トウマさん」
「俺もトウマでいいよ」
 トウマもそう返す。
「だから。俺もさ」
「わかったわ、トウマ」
 ミナキは彼の言葉ににこりとしてきた。
「私もそれで」
「じゃあミナキ・・・・・・さん」
 何だかんだでまださん付けであった。
「この雷凰の動きは」
「自然に動く筈よ」
 ミナキは彼に言うのだった。
「貴方の動きに合わせて」
「わかった、けれど」
「けれど?」
「まさか俺がマシンに乗るなんてな」
 彼はそのことにまず驚いていた。
「けれど俺の力で誰かを守れるのならそれで」
「ええ、御願い」
 ミナキはトウマにまた言った。
「その力で」
「わかった。それじゃあ」
「おい、あんた」
 ディアッカが彼に声をかけてきた。
「あれ、バスターガンダムってことは」
「知ってるか、俺はディアッカ=エルスマンだ」
 彼は自分から名乗ってきた。
「ロンド=ベルのパイロットの一人だ」
「あんたがか」
 トウマはディアッカの声を聞いて言うのだった。
「話は聞いてるぜ。かなり派手に活躍してるってな」
「おう、俺も名前が売れたもんだぜ」
「それでそこにいるのはイザーク=ジュールか?」
 トウマは今度はデュエルに顔を向けていた。
「デュエルってことは」
「そうだ、御前も戦うのか?」
「ああ、そのつもりだ」
 イザークに対して答える。
「俺だって皆を守りたい。それなら」
「それなら!」
 今度は凱が彼に声をかけてきた。
「トウマといったな」
「ああ、あんたは」
「凱、獅子王凱だ」
 凱も名乗ってきた。
「君も一緒に戦うんだな」
「そうだ、この雷凰で」
 彼はそれ応えて言った。
「目の前にいる人達の為に。今から」
「よし!じゃあそのまま前に出るんだ!」
 凱はトウマに対して言う。
「そのままだ。前に」
「前にか」
「ああ、そのまま前にだ」
 また彼に言った。
「いいな」
「よし、わかった!」
 トウマもそれに頷く。そうして前に出てそこにいるハニワ幻人達に向かう。
「うおおおおおおっ!」
 拳と蹴りでハニワ幻人を倒す。しかし力不足か生き残っている幻人もいた。
「なっ、まだ生きているのか!?」
「トウマさん、危ない!」
 ミナキがここで叫ぶ。
「ミナキさん!」
「あれを使って!」
「あれって!?」
「LIOHシステムよ」
 ミナキはこう言ってきた。
「それを使えばいいから」
「LIOHシステムを」
 トウマは不意にコクピットの中で何かを探しはじめた。
「それに何が」
「それを使えば雷凰は本来の力を解放できるの。だから」
「わかった。これか!」
 ここで遂にそれを見つけた。
「これを使えば!」
「そうよ!さあ!」
 ミナキがトウマに言う。
「そのシステムで!」
「よし!」
 LIOHシステムを発動させた。すると雷凰の身体に何かが宿った。
「この力は・・・・・・」
「トウマさん、ライトニングフォールよ!」
「ライトニングフォール!?」
「ええ、それなら今の敵も!」
 ミナキはまた言う。
「倒せるわ、だから!」
「わかった!」
 雷凰が跳んだ。
「疾風迅雷!電光石火!」
 彼はその中で言う。
「こいつで止めだ!」
「そう、その力!」
 ミナキはまた彼に言った。
「その力ならやれるわ!それで皆を!」
「ライトニングフォール!」
 雷凰の両手両足に光が宿る。その光を宿したままハニワ幻人に急降下を仕掛ける。
「ぶち抜けーーーーーーーーーーーーっ!」
 そうして蹴りで屠った。白い光の蹴りで貫かれた敵はそのまま爆発して四散したのであった。
「これがLIOHシステムか」
「ええ、そうよ」
 ミナキはトウマに答えた。
「この力こそが」
「すげえ、この力なら皆を・・・・・・うっ」
 しかしここで異変が起こった。トウマは急に身体の力が抜けていくのを感じたのだ。
「なっ、何で急に」
「システムLIOHは確かに素晴らしい力を持っているわ。けれど」
「けれど?」
「その分利用者の気力体力を大きく消耗してしまうの」
 それを今言うのだった。トウマに対して。
「だから使いこなすのはとても」
「けれどこれで」
 しかしトウマは激しい疲れの中で言った。
「皆を助けられたんだ」
「ええ、それはね」
 ミナキは彼に対してこくりと頷いた。
「けれど貴方は」
「いや、皆を助けられたから」
 しかし彼は言う。
「これでいいさ。皆無事で」
 がくりと崩れ目を閉じた。
「よかっ・・・・・・た・・・・・・」
 そうして意識を失う。そこに凱がやって来た。
「貴方は」
「俺は獅子王凱」
 彼はミナキにも名乗る。
「ロンド=ベルの一員でGGGの隊員でもある」
「貴方達がロンド=ベル」
「ああ、そうだ」
 ミナキにまた答えた。
「無事で何よりだ。けれど彼は」
「今は休んでいるだけです」
 ミナキは凱にそう述べた。
「ですから御心配は」
「わかた。ところでミナキさん」
「はい」
 凱に応える。
「君はこれからどうするんだい?」
「えっ!?」
「見たところ君の家はかなり破損してしまった。避難先なら紹介するが」
「それなら私は」
「私は!?」
「一緒に戦わせて下さい」
 自分から名乗り出てきた。
「一緒に!?」
「はい、この雷凰と一緒に」
 そう言うのだった。
「私とこの雷凰ならきっと」
「しかし彼はどうするんだ?」
 凱はあらためてトウマを見て言うのだった。
「彼は」
「それは・・・・・・」
「まあ今はいいな」
 しかしここではそれ以上聞きはしなかった。
「今のところはな」
「すいません。御迷惑ばかりおかけして」
「何、心配は無用だ」
 今度は大河が彼女に述べる。
「これもまた我々の仕事だからな。それでは諸君」
「はい」
「何でしょうか長官」
 氷竜と炎竜が最初に彼に応えた。
「避難者の保護と警戒にあたってくれ。いいな」
「わかりました」
「それでは」
「そして彼等とそのマシンも回収しよう」
 トウマ達を見て述べる。
「それでいいかな」
「はい」
 ミナキが彼に答えた。
「それで御願いします」
「うむ。しかし新たなマシンの加入とはな」
「思わぬ誤算デス」
 スワンが述べてきた。
「これは」
「確かに。しかしこれからのことを考えると」
「はい。彼の力もひょっとしたら」
「そうだな」
 スワンの言葉に頷く。
「必要になるかも知れない。それが彼にとっていいのか悪いのかは別にしてだ」
「それでは大河長官」
 ミナキが彼に言う。
「私達も御願いします」
「うむ。ではミナキ君、トウマ君」
「長官」
 しかしここでボルフォッグが言ってきた。
「トウマ隊員は今は」
「おっと、済まない」
 ここで彼が気絶していることを思い出した。
「そうだったな」
「はい」
「では彼には落ち着いてからまた離そう」
 そういうことにした。
「それではな」
「ええ」
 こうしてトウマとミナキがロンド=ベルに加わった。しかしここで話題になることがあった。
「そういえばだ」
 鉄也が最初にそれに言及した。
「トオミネ博士というロボット工学の権威がいたな」
「そういえばそうだったな」
 隼人が彼の言葉に頷く。
「最近亡くなられたそうだがな」
「残念なことにな。それでだ」
 鉄也はここで言う。
「あのミナキっていう娘の名字はトオミネだな」
「あっ、そうだな」
 甲児もそれに気付いた。
「ってことはだ」
「はい」
 そこに当のミナキが来た。そうして彼等に言うのだった。
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