第八章・一番好きな時間
ボクが言うのもおかしいかもしれないが、この生活は妙だ。この生活ってのはつまり、ボク(ロボット)とご主人(マホってゆー人間)との生活の事だ。
最近の料理(というか家事全般。)はほとんどボクの仕事だ。別にボクはそのためにいる身だし、疲れるわけでもないからいいのだが、ご主人にとってコレは本当にいいのだろうか?ますます脱力系になってる気が・・・・なんてオモッテル今日この頃。
最近は、ボク自身もおかしい気がする。なんだかカンガエゴトというのが多い。まるで人間みたいだと、自分で思うのだけど、一体なんなんだろう?
ちなみに今日の晩御飯のメニューはご主人のリクエストで“肉じゃが”だ。
ボクは特に迷うこともなく もくもくと肉じゃがを作る。そして、“おいしそう”な肉じゃがができあがった。これで今日もきっとご主人が
「うん、今日もおいしい!やっぱアンタって天才だわ!」と言うのだ。
そしてついでに
「しかし、人間のアタシが作るのよりロボットが作った料理のほうがおいしいなんて・・悲しい世の中だね〜」
などと、作らせときながらそんな勝手なことを言うのだろう。
-----------「ゴ主人様、夕食ノ支度ガ出来マシタ。」
出来立ての肉じゃがと炊きたてのご飯をよそってご主人に差し出す。ついでにみそ汁と、あぁお茶も忘れずに。
「あ〜おいしそーっ!!ありがとハチ」
「アタシねぇ、この時間が一番好き。」
と、ご主人は微笑んで肉じゃがをほおばった。
・・人間ってみんなこの人のように嬉しそうにご飯を食べるのだろうか。本当に幸せそうにボクの肉じゃがを食べる主人を見てると、なんか、そう思った。
しかし、しばらくするとなぜか主人の目から涙が流れていた。この人の涙を見るのはこれで何回目だろう? 枯れる事のない涙は溢れるだけ溢れて、その後どうなるのだろうか。。。
かなり、かなり久しぶりに投稿。ちょっと自分の読み返してみたのですが・・・やばい。思わずつっこみたくなるほどヤバイですね(笑)いや笑い事じゃないんだけど。。あともうちょいで完結する予定!とにかくやるっきゃない。