☆★妖魔封印物語★☆(8/20)縦書き表示RDF


新年、最初の更新です。遅くなってしまい大変申し訳ありません!!
言い訳はまた後書きに……

では、どうぞ!!

☆★妖魔封印物語★☆
作:灯月公夜



第8話 ちょっとした仕返し


「うっ!!」


 お腹が痛い。それに加えて、酷い頭痛もする。息をするたびに鈍い痛みが身体全体に広がる。

 私が少しずつ意識を取り戻す最中で、その痛みがより鮮明に感じられてきた。


「ヒカリ。気がついたの?」


 直ぐ近くで、聞き覚えのある声が聞こえる。

 私は、閉じていた目を少しずつ開ける。すると目の前には、私の顔を心配そうに見つめている、真琴さんの顔があった。

 私はどうやら渡り廊下の横の壁に背を預ける形で寄りかかっているようだ。

 窓から差し込む月光が辺りをうっすらと照らしている。月光によって見える渡り廊下は、昼間ではけっして見ることの出来ない、なんとも神秘的な空間を作り出していた。


「ッ!!」


 腹部に鋭い痛みが走り、思わずうずくまる。私は修行によって、ある程度の攻撃にも耐えることが出来る。それに、これまでも幾度となく、怨霊や悪霊と戦う中で、怪我を負ってきた。だから、こんな事は初めてではない。寧ろ、これから先も必ず怪我をするはずだ。怪我をするのはもう慣れっこだ。けれど、痛みとはいつになっても慣れてはくれない。それに、久しぶりのあの攻撃の重みは流石に堪えた。


「ちょ! 大丈夫?!」


 一度俯いた顔を少し無理やり上げる。すると、私の目のまで真琴さんが見るからに焦っていた。しかし、月光に照らされている真琴さんは、いつもと違う風に見え、焦っている姿でさえも美しく見える。


「ええ。まぁ、なんとか」


 私は弱々しいながら笑顔を真琴さんに向ける。


「それにしても、助けようと思ったら、まさかあんなに思いっきり殴られるとは思ってもいませんでしたよ………そんなに私に抱きつくのがイヤだったんですか?」


 つい口から嫌味が漏れてしまう。まぁ、この際あんだけ思いっきり殴られたんだからこれぐらいの仕返しは許されるだろう。


「そっ、そんな事ないわよ!! ヒカリが来る前にちょっと恐い目にあって、それを思い出したから……つい………それに……ヒカリに抱きついたのは私の意志だし………」


 案の定、真琴さんは必死に否定してくれた。けれども、後半の部分では顔を下に俯かせ、ぼそぼそっと小さな声で言ったから上手く聞き取れなかった。


「へっ?! 最後のほう、なんて言ったんですが? 上手く聞き取れなかったんですけれど」

「ななななんでもないわよ!! 気にしないで!! あなたに抱きついちゃったのは……そう、事故! 事故なのよ!! 分かった?!」

「は、はぁ〜。そうですか」

「そうなのよ!! 誤解しないでよ!!」

「へ? 何の事ですか?」

「な、なんのって。あぁ〜〜もう! 私ったら何言っちゃってるのかしら!! いい? この話はもう終わりよ! 余計な詮索なんかしたらただじゃおかないから!!」

「りょ、了解です、真琴さん。ですから落ち着いて下さい。ね? ね?」


はて、何故にそんなに慌てているのだろう?


 私はそんな勝手に一人で慌てて、激しく肩で息をしている真琴さんを見て、思わず顔がほころんでしまった。そして、心の中でそっと胸を撫で下ろした。


なにはともあれ、真琴さんが無事で良かった。ほんとに良かった………


 私は、ヨイショ!、と言う掛け声と共に立ち上がろうとした。しかし、足に力が入らず足元は覚束無おぼつかなかった。そのため、止む終えず渡り廊下の壁に手を添えながら立ち上がろうとした。


「ちょっと! 貴方、なにをそんなに無理してるのよ!! ほら、肩を貸しなさい」

「えっ! えぇ、有り難う御座います」


 そんな私を見て、真琴さんは少しため息をつきながらも、すかさず私の腕を自身の肩にまわして立ち上がるのを助けてくれた。本当に真琴さんは相変わらず誰に対しても優しいなぁ、としみじみと思ってしまう。


だって、普通このくらいの年頃の女の子は男に、例え肩といえども身体に触られるのは苦痛なはずだろうし………それに―――


 私は真琴さんに悟られないよう静かに笑みを浮かべる。


―――それに、私は男のくせに女物の服を着ている変態なんだから………


 私は真琴さんの助けもあって、なんとか立ち上がることに成功する。


「有り難う御座います。お陰で助かりました」


 私は横で肩を貸してくれている真琴さんの方に顔を向けると、感謝を込めてお礼を述べる。

 そして、真琴さんは真琴さんで輝くような笑顔で私の礼に応えてくれた。

 ふと周りに目を向けると、どうやら私がもたれかかっていた渡り廊下の壁は、私が吹っ飛ばされた所のすぐ横のようだった。流石の真琴さんも気絶している私をここまで引きずるのに手一杯だったのだろう。

 私は気絶する前、確かにくぐったはずの校舎と渡り廊下を隔てるドアを見ながら思わずため息をつく。


「だいたい四メートルくらいですか………それにしても、よくあの両膝をついた状態で人一人をここまで吹っ飛ばせるもんですね」

「あはははは………ごめん。ちょっと、力を入れすぎたわ!」

「『ちょっと』ですか。『ちょっと』でこれですか」

「ごっ、ごめんなさい………もぉ、謝ってるんだから、そんなにネチネチと嫌みを言わなくったっていいじゃない!」


 私は思わず、私の隣で頬を膨らませている真琴さんを横目で見る。


「いえいえ、私はそんなつもりはこれっぽっちもありませんよ………ただ、必死で走ってきたのに約四メートルほど軽く吹っ飛ばされてこの仕打ちはひどいなぁ〜、って思っているだけですよ」


 そう言って、私は真琴さんに微笑み見かける。そんな私を見て、私の横でこれまた珍しく真琴さんの顔が引きつらせている。そして、おそるおそるといった感じで口を開く。


「ひっとして………怒ってる?」

「そんなことありませんよ! ……ただ、さっき言ったことと加えて、先ほどから主に私の腹部と頭部が非常に痛くて痛くて辛いなぁ〜、って思ってるんですよ。まぁ、その痛みのお陰で早く意識を取り戻すことが出来ましたけどね♪」


 真琴さんは私の返答にますます顔を引きつらせる。そうして、顔を俯かせるととても小さな声で言った。


「……ごめんなさい……」

「あはははは。イヤだなぁ〜、真琴さん。私は別に怒っていませんよ! 冗談ですよ冗談」


 私がそう言うと、俯いているまま真琴さんは私に小さく毒づく。


「…………性悪め……」


 私は思わず、ムッとしてしまった。そして、すぐさま真琴さんに言い返す。


「残念ながら、真琴さんだけには言われたくありませんね」


 すると、真琴さんはすかさず顔を上げ私の耳へめがけて怒鳴ってきた。


「ちょっと!! それは一体どういう意味よ!!」

「言った通りの意味ですよ。………さて、もう支えてくれなくても結構です。自分で立てっていられますから」


 私はそう言うと、さり気なく真琴さんの肩から腕を外し、三歩ほど前に歩を進める。


「あっ」


 私の後ろで真琴さんが私が突然離れた事に驚いたように小さな声で呟く。
 私はその声を聞いた後、後ろを振り返らずに―――


「それでは、真琴さんはもうお家に帰って下さい」


 ―――真琴さんにそう、静かに告げた。


ここまで読んでいただき有り難う御座います!!

はい、前書きで書いたように言い訳をさせて下さい。

遅れた理由は至極簡単です!!

それは、今回の話が僕にとって、とっても難しかったからです!!
いえ、正確に言いますと次の話がですが……

はい、実は今回の話も、以前に一度ありましたが、次の話と同じところで書いていたんです。そして、今回の話は少し前には出来ていたんです!! ですが、この後が僕にとって難しくって(汗) それで更新するのが遅くなってしまったんです。

その難しかった理由ですが………まぁ、それは次回にまたと言うことで(ちょっとネタバレの恐れがあるので)

本当に遅くなってしまい申し訳ありません。

土下座もんですね、これは。

次回は頑張って早く仕上げてしまいます!! あまり期待せずにお待ちしていてください。

目指せ今週中メラメラ

では、改めましてここまで読んでいただき有り難う御座います!!

次の話も宜しくお願いします!!











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