ロシア (1)
ロシア。
日本に比べると住みにくさは多少ある。けど、パパと一緒に居ることができれば、僕はそれでいい。
古びた机に頬杖をつく少女は、嘆息をする。
それは、不平不満から出たものでなく、満足感から出たものだった。
姉と母親とは離れ離れで、邂逅したい気持ちはある。だけど、それを口にすれば、パパが困惑するのは火を見るよりも明らかだ。
だから、僕はそんな寂しさが吹き飛ぶくらい、パパと幸せになるんだ。
パパは僕にボーイフレンドを作ることを度々提案してくるけど、僕はそんな気は塵芥もない。
だって、パパと一緒にいられなくなることなんて、考えられないから。
いつか、パパに結婚を申し込もうと思っている。パパの驚く姿を想像して、自然と口元が緩む。
少女は無邪気に信じていた。この平穏が一生続くということを――。
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