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頑固者の心の中
作者:なむP

 「ごめん、今のところ休みはない」

 数時間前、素直に伝えた言葉が打ち砕かれたメール。ピシピシ…パリ-ンガッシャーン。無意識に携帯を閉じたのは言うまでもない。今あえないとなると、次に会うのは来週の卒業式当日か…。最後に会ってから遂に一ヶ月を突破してしまった。

 「ホロリ」

 あれ?これ涙か?最近はめっぽう涙脆くなった。私も年をとるわけだと納得。どうして泣いているのかも理解できずただただぼろぼろと湧き出る涙をごしごしと服の袖で拭いてみた。痛い。
 最近関口兄さんと津田氏から学んだことがある。それは何かと言うと、①言わなきゃ伝わらないことがある。②言っても伝わらないこともある。18年間の人生で初めて知ったことだ。わたしはあまり自己表現が得意なほうではない。むしろ苦手な部類に入るな。理由はわかっている。傷付くのが怖いからだ。自分が傷付くような言葉は発さないほうが身のためだと、こんな親の下に生まれた私は幼い時から身についていた。どうしたら怒られないか、どうしたら機嫌をとれるか。そうこうしているうちに思ってることを言うことは難しくなっていた。たっつんは別だよ。あいつとは15年の付き合いだからな。何でも言い合える仲。一番の親友だな。
 話しは戻って…、私だって何もはじめからこんな頑固ではなかった。「いつでも会いに行く」と言う彼の言葉を純粋に信じていた頃もあった。だが現実を知れば知るほど、無意識に心を閉じる自分がいた。「君も父さんや母さんと同じじゃないか」って。思ってしまった。
 あぁ、どうしてPCはこんなに輝いているのか…。生きている私より輝いている。とてもまぶしい…。目が開かないよ。だが、私だって脳内はいつも輝いている。明日の未来もわからないくせに、遠い将来の空想をいつもイルミネーションのように輝かせることが出来るおめでたい脳を持っている。どうだ、へへーん。だが、一瞬で暗くすることも出来る。まるで夢から覚めたようにね。
 最近私の思考は変わっていっている。兄さんと津田氏に出会ったからかな。二人とも私より断然大人である。私の落ちもくそもない話しを聞いて意見をくれる。本当に有難い。そんな二人のおかげで本日、大人になる決意をした。まず数時間前から放置しているメールを返そう。

 「ごめん、今のところ休みはない」

 見た瞬間閉じたあの文章が私を乱れ撃ちにする。だが私は只今を持ってスーパーミラクルウルトラ大人だからな。負けん。

 「一週間くらい私は待てるぞ(゜_゜)!」

 ちょっと強気で打った文章を送信。数時間放って置いた後にこの返事、君は困った顔をするだろうか。あと一週間、そう一週間だ。時間で換算すると24時間×7日間=168時間。おぉ、なんかいけそうじゃないか。自信が出てきてにやりとする。
 一週間後、会ったらまず何をしようか。一発とび蹴りでも食らわせようか。それともパンチしようか。でも私はやっぱり「おいでっ」って言って欲しいな。そしたら走って行くよ、きみのとこに。
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