16.再会の兆し
どもです
すいません最近投稿できないで
新しい生活になれないのと話の続きが思いつかず毎週ペースで投稿するのが難しくなってしまいました
ですが今週からはいつものペースに戻していく予定なのでよろしくです
「もう少ししたら何処かに行こうと思うんだがどうだ?」
俺たちは今宿の食堂に集まっている。
「急にどうしたんだ?」
「もっといろんなとこを見てみたいと思ってな。サイクロプスの件で結構金も入ったしちょうどいいかなと」
「それで行くとしたらどこに行くんだ?」
「それなんだが、俺はこの大陸の地理に関しては全くわからんからな。だからみんなを集めてどこにするか決めようと思ってな」
「あ〜、そういやクロ君記憶喪失だったわね。それじゃ仕方がないね」
「クロは、どんなとこに、行きたい?」
「そうだな。飯が美味いとこがいいかな。それとほかの国では見られないような珍しいとこがいい」
「飯が美味くて珍しいとこな……。あれがいいんじゃねぇか?ヒモト和国」
「ヒモト和国ね。あそこはご飯も美味しくて他の国とは一見変わってるって言われてるしいいんじゃないかな」
「そのヒモト和国ってのはどう変わってるんだ?」
「なんでも教育に熱を入れてるって聞いたな。ヒモトじゃ子供の70%も学園に通ってるらしい」
「それって凄いことなのか?」
「そうね、この国にも学園はあるけど貴族ぐらいしか入れないからね。かなり多いいわよ」
「ん。ヒモトが、教育に熱を入れ始めたのが、昔の勇者がそう、教えたからだって、聞いたことがある」
「へぇ。……勇者ねぇ」
「クロは勇者に興味があるのか?この国でも最近勇者召喚したって聞いたぞ」
「興味っていうか何か引っかかるんだよなぁ〜。まぁよくわからんからいいか。んじゃこれから行くのはそのヒモト和国でいいか?」
「俺はそれでいいぞ」
「私も」
「クロが、行きたいなら、私もそこでいい」
「おしっ、出発は明後日。それまでに旅の準備とここで世話になった人に挨拶するって事で」
「今日はこれで解散。各自自分に必要なものは買ってくるように、って事だな」
2日後。
「みんなちゃんと準備できてるよな?」
「あぁ、大丈夫だ」
「おし、んじゃヒモトに向けて出発だな!」
「「「おー!」」」
俺たちは此処から歩いて2週間かかるヒモトに向かった。
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悠二が王都を去ってから約1ヶ月が経っていた。
「ユウくん今頃何してるのかなぁ」
美咲がそんな事を呟くと側にいた五十嵐太一が口を挟む。
「美咲、まだあいつの話をしているのか。あいつはあいつで楽しくやってるだろうから気にかける必要ないさ」
「心配なんだもん。私が誰を心配しようがない勝手でしょ」
最近の美咲はかなり機嫌が悪い。悠二の事が心配で独り言が多くそれを聞いた奴ら全員が悠二の事なんかどうでもいいじゃないかみたいな事を言うからだ。
美咲は身を翻し五十嵐から離れていく。
「あっ、美咲……」
「もう…。何でみんなあんな悪口言うんだろう……」
美咲はまたも独り言を呟いた。
五十嵐は去っていく美咲の背中を見つめる。
「くそっ。あいつがいなくなれば美咲は俺のものになるはずだったのに…。全部あいつのせいだ。あいつがいなければはじめっから美咲は俺のものだったのに……。許さんぞ井鷹悠二」
五十嵐は独り悠二への怨みを強めていった。
時と場所変わって謁見の間。
「タイチ殿、ソウジ殿、ツバサ殿、ミサキ殿。そなた達はこの2ヶ月間勇者軍の中でずば抜け強くなっておる。既に次の段階に渡っても良い頃だ」
「次の段階ですか?」
「そう、次の段階だ。これからそなた達には旅に出てもらいたい。目的地はヒモト和国だ。此処からヒモトまでは歩いて1ヶ月かかる。だがそなた等は乗馬もできるようになった。馬を使うなら1週間あれば着くだろう。ヒモトまではそなた等4人で行ってもらう。そうする事で緊張感の持てる本当の実戦だ。今までのような騎士の目がありながらの戦いではなくそなた等だけで考え戦うのだ」
「それが次の段階ですか。よしっ、わかりました。その訓練、必ず乗り越えてみせます。頑張ろう、みんな!」
「おう」
「ええ」
「うん!」
そう返事をし美咲達は謁見の間を後にした。
そこに残ったのは国王と騎士団長だけだった。
「勇者等は“覚悟”を決められると思うか?」
「わかりませんね。あの子等は強くなれたがまだ心は子供。少し難しいかもしれませんね。あの子等が“人殺しの覚悟”を決めるのは」
「その時は適当に村人でも襲わせて正義心を出しやすくすればいい」
「……御意」
そして謁見の間には誰もいなくなった。
今回はかなり短かくなってすみません
ですが遂に新章に突入です
これからも見てくださるとありがたいです!