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よ、ようやく終わった・・・・地獄期間。
朝寝坊ができる朝をどれほど・・・・(涙)

Memento mori. /メメントー・モリー/死を忘れるな(意訳ですが)。
自分がいつか死ぬ身である、ということを胸に刻め、という意味で使われます。

アスモデウス戦イメージBGM
BAYONETTA『Blood & Darkness』
Memento mori.

†††Sideシャルロッテ†††


レヴィヤタンはルーテシアっていう子のところへ向かわせた。
残りは私とフェイト、そして目の前にいるアスモデウスだけがこの場にいる。
そんなアスモデウスの目的は私の足止めらしい・・・。
そしてもう一つ気になるのは、ゆりかごにいるルシルとなのはがまずい状況にあるかもしれないということ。

VS◦―◦―◦―◦―◦―◦―◦―◦✛
其は大罪が色欲アスモデウス
✛◦―◦―◦―◦―◦―◦―◦―◦VS

「とっととぶっ倒す!! 行くよ、フェイト!」

「うん!」

私は左手に“トロイメライ”を、右手に“キルシュブリューテ”を。
そしてフェイトは“バルディッシュ・ザンバー”を構える。
対するアスモデウスは大鎌じゃなくてルシファーの剣“ルートゥス”二振り。
阻害系の概念が掛けられている以上、あれでダメージを負っちゃいけない。

『フェイト。絶対にあの剣で斬られないようにして。
あれで斬られたら傷を治療することが難しいから』

『え・・・? あ、まさか・・・あれがシャルを傷つけた・・・!!』

『そ。あれを治せるのルシルだけだから。気をつけてね』

念話で“ルートゥス”の危険性を伝えておく。今さらっぽいけど・・・。
もしフェイトが傷ついたら、ルシル怒るだろうな~・・・それはもう激しく。

「もうしばらくの間付き合ってもらうわ!!」

姿勢を低くしながら突進してきたアスモデウス。
馬鹿だ。私とフェイト二人を相手に真っ向勝負だなんて・・・。

「いっけぇぇぇっ!!」

――光牙聖覇刃 シャイン・シュトローム――

≪Schein strom≫

閃光系魔力の波を放ってアスモデウスを迎撃する。
迫る聖覇刃を見てもアスモデウスは突進を止めない。
なぜなら、

「始めからこうして戦っていれば良かったわ・・・」

アスモデウスが動きを止めて左手に持つ“ルートゥス”を振るうのが見えた。
「はあっ!」っと気合のもと、聖覇刃は一閃されて消滅した。

「今の・・・・!」

相殺・・・じゃない。もっと別の何か・・・・まさか・・・!!

「阻害ってこと・・・!!」

「御明察。このルートゥスにかけられた概念、阻害がお前の魔力を消したわけ。
私では完全に扱いきれないけど、それでも十分に役に立ったわ」

それが私の一撃をかき消した正体。これは結構長引くかもしれない・・・・・面倒だな~。

「どうしよう、シャル・・・?」

横に立つフェイトが訊いてきた。
確かに攻撃というものを阻害されるのは厄介だけど、

『フェイト。連続攻撃で阻害される暇を与えないようにしよう。
速さと物量攻撃を中心に攻めて、一気に切り崩す』

速さと手数で潰すだけのこと。

「『了解。だったら・・・』バルディッシュ・・・・いくよ」

≪Yes, sir. Full drive, Riot Blade≫

“バルディッシュ”がフルドライブモードの“ライオットブレイド”になった。
短くなった片刃のような刀身を持つ剣だ。
聞いた話だと、防御されたとしてもその上からダメージを与えられるように、刀身に高電圧の電流が流れていて、しかもその切れ味も“ザンバー”以上とのこと。
それに短くなった分小回りが利きやすいそうだ。
それじゃここからは速さ勝負だ。アスモデウスの鈍間(のろま)具合はもう見知ってる。
私とフェイトの動きには絶対についてこれないはずだ。

≪Sonic move≫

――閃駆――

お互いが持つ高機動法で一気に距離を詰める。だけどアスモデウスは、

「ライドインパルス・・・」

「「――なっ・・・!?」」

あろうことか戦闘機人のトーレの移動法を使って、私とフェイトの攻撃範囲から消えた。
トーレとセッテの頭を鷲掴みしたときに生まれた光、あれがあの二機の力を奪ったんだ。
正直これは予想外だ。まさかそんなものを使えるなんて・・・。

「なかなかの速さだわ・・・!」

私の右横からアスモデウスの声。
すぐに右手の“キルシュブリューテ”を構えて、一閃された“ルートゥス”の一撃を防ぐ。
火花が散る中、“ルートゥス”を捌いて左手に持つ“トロイメライ”を振るう。
それに合わせてアスモデウスがもう片方の“ルートゥス”を構えた。
私はそれを見てすぐに“トロイメライ”を止めて、閃駆で離脱する。

「危なかったぁ・・・」

あのまま“トロイメライ”を振ってたら、“ルートゥス”の神秘で砕かれてた。

「スローターアームズ・・・・」

アスモデウスの周辺に四つのブーメラン状の剣が現れた。
あれはセッテの持っていた武装で間違いない。
それを私とフェイトに向けて放って来たけど、さすがに私たちを甘く見過ぎだ。
武装は人じゃないから、気にすることなく“キルシュブリューテ”で両断。
フェイトも無事に対処し終えていた。

「プラズマランサー ≪Get set≫ ファイア!!」

「ロイヒテン・プファイル!」

≪Zusammenschieβen(撃ち倒します)≫

フェイトの雷槍(ランサー)15基、私の閃矢(プファイル)15基、計30基の射撃魔法がアスモデウスに向けて一斉に放たれる。

――ライドインパルス――

また避けた。見たら分かるように二つの射撃魔法は直射型だ。
だけど、

「ターン!」

追撃(フェアフォルグンク)!」

回避されたらそれで終わりなんてことはない。
遠隔操作によって、再度アスモデウスに殺到していく私とフェイトの射撃魔法。
そしてまた“ライドインパルス”で回避しては“ルートゥス”やページで対処していく。

光牙(タオフェ)―― ≪Taufe kreuz≫――十紋刃(クロイツ)!」

「プラズマ ――≪Plasma smasher≫―― スマッシャァーーッ!」

そこに十紋刃とプラズマスマッシャーを叩きこむ。
するとさっき砕いたブーメラン状の剣や、新たな“ルートゥス”がそれを邪魔をした。
本当に面倒だ。スカリエッティが乗っ取られていなかったらもう決まってるのに。
こうなったら、

『フェイト。私があいつの攻撃と防御を切り崩すから、
フェイトがその隙を狙って攻撃を叩きこんで。たぶんそれがベストだと思う』

アスモデウスの攻防は私が捌いて、フェイトがそこに攻撃。これでいく。

『・・・・分かった。それでいこう。私は背後から行けばいいよね』

私は“トロイメライ”を待機モードにして、“キルシュブリューテ”にだけ集中する。
アスモデウスとの距離は大体10m弱。フェイトに一瞬だけの視線で合図。

「・・・・っ!」

――閃駆――

そして一気に距離を詰める。真正面から堂々と突っ込む。
フェイトへの攻撃を許さないための真っ向からの突撃だ。
アスモデウスが“ルートゥス”の剣先を私に向けてきた。
刺突でもするんだろうか・・・・一点攻撃の刺突なんて怖くも何も・・・!?

「残念ね。私にはこの“力”もあるのよ?」

――真楯ハイリヒ・フライハイト――

直感が働いて、ほとんど無意識に障壁を前面に張った。
次に私を襲ったのは衝撃。その正体は、

「っぐ! サタンのレーザー・・・!?」

そう、アスモデウスが放ったのはサタンのレーザーだった。
本当に訳が分からない。サタンの最期はルシルの複製真技によるもの。
そのサタンを他のペッカートゥムが吸収する暇はなかったはずなのに・・・。

「シャ――っ!」

弾き飛ばされた私を見てフェイトが声を上げた。

「痛っつ~・・・」

障壁ごと壁に叩きつけられて、少し咽たけど全然問題ない。

「フェイト!」

迫るレーザー群を紙一重で回避してくフェイトが見えた。
だから閃駆を使ってフェイトの許まで行こうとしたけど、

「邪魔・・・するなっ!!」

無数の書物のページが私の行く手を拒む。
もちろんそんなモノで私の行動を完全に邪魔できるわけがない。

――双牙風炎刃ヴィント・ウント・フランメ――

炎熱系と風嵐系同時使用による炎嵐の魔術。それで一枚残らず燃やし尽くす。
燃えカスが降っている中、それを無視してアスモデウスに突撃をかける。

「フェイト!!」

念話よりこっちの方が早い。だから声に出して呼んだ。
アスモデウスがこっちを見て、フェイトは次の行動に移るためにアスモデウスから離脱。

「くっ」

そしてさっきと同じようにレーザー群が私に向けられて放たれた。
でも至近距離での発射じゃないから容易く回避できて弾くことが出来る。

――真紅の両翼ルービン・フリューゲル――

突撃し続けながら、背に真紅の翼を展開。疾走から飛翔に変わる。
そのおかげでレーザー群が私を捉える事が出来なくなった。
そしてアスモデウスの持つ二振りの“ルートゥス”を“キルシュブリューテ”で弾き飛ばす。

「――っ! しまっ――」

勢いよく弾き飛ばした衝撃で、アスモデウスの両腕が大きく開いてかなり無防備になった。
そこで私は“キルシュブリューテ”を離す。
離脱しようとするアスモデウスを、大きくした紅翼で覆って閉じ込める。

「何をするつも――」

紅翼の中で向かい合う私とアスモデウス。
もしアスモデウスの姿がスカリエッティなら絶対にこんなことはしないけどね。

「こうするのっ!!!」

魔力を乗せた全力の右ストレートを、アスモデウスの腹に叩きこむ。

「っがあはっ・・・!?」

紅翼を開放して、吹っ飛ぶアスモデウスを見送りつつ“トロイメライ”を起動。
アスモデウスが吹っ飛ぶ先にいるのは砲撃準備を終えていたフェイト。
そして、

「トライデント・・・・スマッシャァァァーーーーッ!!」

「グランツ・・・フォーゲル!!」

吹っ飛んでいるアスモデウスを挟撃する私とフェイトの砲撃魔法。
それに対処出来るほどの余裕がないアスモデウスは黄金と真紅の閃光に飲まれた。
ここで手を抜くつもりはない。フェイトを巻き込まないように気をつけて、

「当り! もう一発!! 持ってけドロボー!!」

≪Glanz Vogel≫

止めのグランツ・フォーゲルをぶっ放す。
起こる大爆発。このアジトを揺らすほどのもの。

「・・・あ」

もしかしてやりすぎたかもしれない。・・・・・まっ、いっか。
煙が晴れていって、ようやく視界がクリアになる。

「「・・・・」」

始めに目にしたのは、倒れ伏している白衣を着た紫色の髪のスカリエッティ。
見た目で判断すれば無傷っぽいけど、たぶん笑えないほどのダメージを負ってるかも。
そして黒く染まるレリックに重なるようにして立っている半透明なアスモデウス。

「一気に決める!!」

あの黒いレリックが今のアスモデウスということらしい。
ならばレリック(あれ)を破壊すればいいだけだ。
でもやっぱりそう上手くいかないのが常というやつで・・・。

「やってくれたわね・・・!!」

目を見開いたアスモデウスから、私だけに向けてレーザー群を掃射してきた。
床に刺さっている“キルシュブリューテ”を引き抜く。
スカリエッティの体じゃない以上は、あっちの命を心配する必要はない。
だからここからは魔導師じゃなくて魔術師としての戦いに切り替える。

「それが界律の守護神(わたしたち)の仕事だから・・・・よっ!」

――凶牙奈落刃(シャッテン・ヘレ)――

私の持つ闇黒系固有魔術最強の一撃を放つ。
大きな影で構成された刃が七つ。それが螺旋状――ドリルのような――になって、レーザー群に突っ込んでいって粉砕していく。

「フェイト! そこに倒れてるスカリエッティ(バカ)を連れて離れてて!!」

折角死なせないようにして頑張ったのに、ここで巻き込んで死なせたら泣く。
フェイトが「うん!」って頷き返して、スカリエッティ(バカ)を引き摺って避難したのを見た。

「こんなときでも人間を気にするなんて・・・!」

「可笑しい? 私もそう思う・・・だけど・・・!!」

“ルートゥス”の散弾雨。一体どれだけ持っているんだろうか?
それに続いてレーザー群、無数のページが襲いかかってくる。

「これがホントの私なんだ!!」

界律の守護神(テスタメント)”の私しか知らないなら可笑しいだろう。
だけど魔術師の、本当の私なら・・・・。

――双牙炎雷 双牙氷風 双牙凶閃――

「滅牙翔破六天刃!!」

属性複数同時使用の術式“双牙”の奥義の一つを放つ。
この世界じゃ二度目の使用。だけど威力は前回の十数倍。
当然アスモデウスの攻撃を・・・・相殺!?

「思ってた以上に・・・強い!」

突き破ってそのまま直撃させるつもりだったのに。
まさか、スカリエッティの体から出たことで本来の力を出してる・・・?

窮屈な肉体(スカリエッティ)から出ればこんなものだわ。三番。私が完全に消される(・・・・)までの間、もう少しだけ付き合ってもらうわ」

半透明なアスモデウスの体の中心、大体心臓辺りにある黒いレリックがひと際強く輝く。
その光は魔力のような、神秘のような・・・・曖昧な感じがする。

「消される・・・?」

それより消されるってどういう・・・・いや、深く考えないでおこう。
どちらにしても殺ることには変わりないから。

――閃駆――

――ライドインパルス――

一瞬でお互いが間合いを詰めて、私は“キルシュブリューテ”を、アスモデウスは“ルートゥス”を全力で振るう。

「「っ!」」

衝撃波がこの通路一体を駆け抜けてく。これは結構・・・・。

「やるね」

「本来のお前なら、今ので私を真っ二つにしているわね」

鍔迫り合いの最中の微笑。私は強引に“ルートゥス”を捌いて、一度間合いを開ける。
そして、

――九頭龍閃――

ルシルの“英知の書庫(アルヴィト)”で読んだ複製技を使った。
壱の唐竹。弐の袈裟斬り。参の右薙。肆の右斬上げ。伍の逆風。
陸の左斬上げ。漆の左薙。捌の逆袈裟。玖の刺突。
この九つの斬撃を同時に放つ・・・・うわっ、楽しすぎ!
飛天御剣流っていうらしいけど、なかなか使い勝手のいい剣技ばかりだ。
この流派の剣技を基にして、魔術とか魔法を組んでみようかなぁ。で、結果はというと・・・、

「ライドインパルス・・・・」

避けられたわけで・・・・。でもいくつかは中っている。
その証拠に弐と参と肆という斬撃を受けた部分が削れていて、腕も吹っ飛んでいる。

「今の技、不可避らしいんだけど・・・。ま、こんなものなのか・・・なっ!」

再度、閃駆で距離を詰めるために動く。
アスモデウスはそれに対処するために動こうとしたそのとき、

「これは・・・!?」

――チェーンバインド――

「シャル! 今!!」

アスモデウスに黄金の鎖状のバインドが六重に掛けられる。フェイトの魔法だ。
なんで神秘の塊のアスモデウスに魔法が通用するのか、とか気になるけど、今はこの刹那のチャンスを活かすのみ。

「下等な人間風情がぁぁぁぁぁぁッ!!!」

アスモデウスの怒号がアジトに響き渡っていく。
そしてチェーンバインドが次々に弾け飛んで行くけど、もう遅い。

「これで終了!!」

――閃駆――

閃駆から繋ぐ刺突。狙うは黒いレリック一点のみ。

「っく・・・!」

アスモデウスは刺突を横っ跳びしたことで回避した。
開いた距離は大体8m弱。

「目醒めよ、キルシュブリューテ!!」

“キルシュブリューテ”の能力を限定解放。
使用する術式はもちろん私の持つ必殺の対人真技。
鞘に納めた“キルシュブリューテ”で居合い抜きの構えをとる。

「真技・・・・!!」

アスモデウスの最後の足掻きとも言える“ルートゥス”の散弾雨。
けどやっぱり遅い。ルシルのカマエルやチュールに比べれば遥かに。
紙一重の回避でアスモデウスに突っ込んでいく。

「「はあああああああっ!!!」」

私とアスモデウスの裂帛の咆哮。
そこでアスモデウスを縛っていたチェーンバインドが完全に砕け散る。
だけど真技の射程内である以上、ライドインパルスを使われようとももう避けれない。
鞘から“キルシュブリューテ”を引き抜く。
アスモデウスもまた覚悟を決めたのか、居合い抜きのように構えて一気に“ルートゥス”を一閃。

――牢刃・弧舞八閃――

アスモデウス、というより黒いレリックに向けて放つ防避不可の八閃。
一閃された“ルートゥス”をまずは切断していく。
そして八閃がアスモデウスに届いて斬り裂く、というところで私は見た。
安堵と満足。そして、してやったり、という表情を浮かべたアスモデウスを。

「「・・・・・・・」」

すれ違ってお互いが背を向けている。
手応えはあった。確実にアスモデウスとレリックを切断した。

「ここまで・・・ね・・・・・。精々気をつけるといいわ。
・・・ベル・・ゼブブが・・・動きだした・・・・ことだし・・・」

背後から聞こえたアスモデウスの声。
アスモデウスの確実な最期を見届けるために振り返る。
そこには足元から光の粒子となって崩れていくアスモデウスがいた。

「・・・・フフ・・・見物だわ・・・この先・・・どんな・・・・ルシ・・・ファー・・・―――」

そして黒いレリックは粉々に砕け散って、アスモデウスも完全に消滅した。
“キルシュブリューテ”を魔力に戻して消す。

「・・・・」

「シャル・・・勝ったの・・・?」

アスモデウスが消えたことで、安堵の表情を浮かべてるフェイトがそう訊いてきた。

「うん、勝った。ここでやることはやったから、私はここを出たらゆりかごに向かう」

ヴィヴィオの傍にいるベルフェゴールに、もういないはずのルシファー、そして今知ったベルゼブブ。
最悪を考えれば、この三体がゆりかごに集結してる可能性が出てきた。

「ん・・・・う・・・ん・・・・?」

スカリエッティが呻いて、そして目を開けた。
あそこまでボコボコにしたのにどういう体の頑丈さなんだろう?

「・・・広域次元犯罪者ジェイル・スカリエッティ・・・あなたを逮捕します」

フェイトの目的、スカリエッティの逮捕。
それに立ち会うのが私になるなんて・・・・。

「・・・・・・っ! な、何故・・・・!? 何故君がここにいる・・・!? ゆりかごは!? どうなっているんだい!?」

錯乱状態。まさか乗っ取られていた間の記憶がない・・・?
ま、起きたんなら少し話を聞かせてもらおうかな。
スカリエッティの胸倉を掴んで尋問、場合によっては・・・・。

「スカリエッティ。ペッカートゥムとはどうやって知り合った?
そしてヤツらの目的は? ヤツらの残りはどこにいる?」

どうせヤツらの全てを把握してるわけない。
だけどどこに居るのかくらいは知っているはずだ。

「き・・・君は誰だい・・・? それにペッカートゥム・・・?
なんだいそれは? いや、そんなことより私は・・・・私は・・・・?」

「「え?」」

フェイトと二人して気の抜けた声。
ちょっと待って。いやいやいや・・・・演技ですか、それは?

「ペッカートゥムと言ったらペッカートゥムのことよ!」

「ちょっ、シャル・・・!!」

「何をするんだい、君は!?」

思いっ切りスカリエッティを揺する。

「アスモデウス! ルシファー! マモン! サタン! レヴィヤタン!
ベルフェゴール! ベルゼブブ! 忘れたなんて言わせ・・・・・まさか・・・!」

掴んでいた胸倉を離す。

「私が誰か・・・解る?」

自分自身に冷静になるように言いつけて、スカリエッティに問いかける。
もし私の推測が間違っていたら、スカリエッティは3rd君って私を呼ぶはず。
当たっていたらきっと・・・・。

「君が誰か? 生憎と私は興味のないモノは覚えないようにしていてね。
すまないが君の事は知らないよ」

冷静になったスカリエッティがそう答えた。
やっぱり界律の守護神(わたしたち)大罪(ヤツら)の記憶が丸ごと消えてる。
これで良いのか悪いのかは私には上手く判断出来ない。
ううん、きっとこれで良かったんだ。そんな知識は残らない方が良いに決まってる。

「そんなことより私の戦闘機人(さくひん)やゆりかごはどう――」

鳩尾に一発お見舞いして、強制的に意識を刈り取った。
私にとってスカリエッティはもうどうでもいい。あとは管理局でどうにかしてもらおう。

「えっと・・・シャル・・・?」

スカリエッティ(これ)は私が運ぶから」

襟首を掴んで引き摺りながら運ぶ。
そしてようやく出口に到着。久しぶりって思える太陽の光を浴びた。

「フェイト執務官! 騎士シャルロッテ! ご無事でしたか!」

シスターが私たちに気づいて声をかけてきた。
そこで引き摺ってきたスカリエッティを教会騎士の方々に引き渡した。
引き摺ったせいでさらにボロボロになったけど、もうどうでもいいよね。

「シスターたちも無事だったんですね」

「はい。ウーノという戦闘機人は思っていたより簡単に倒せたので。そちらの方は大丈夫でしたか・・・・?」

フェイトとシスターのやり取りを聞いて疑問。
アスモデウスに支配されたはずのウーノが弱かったって話。
ならどうしてアスモデウスは、ウーノが強いって思わせるようなことを言ったのか。
推測だけど、私一人だけを相手にしたかったんだと思う。
私一人に対してアスモデウスとレヴィヤタンの構図を目指し、そして失敗した。
フェイトが残って、レヴィヤタンが裏切った。それがアスモデウスのミス。
今となっては過ぎたことだからもう興味はないけど。

「もうここは大丈夫かな」

スカリエッティとセイン、トーレとセッテが連行されていくのを見る。
ここでやることはもうない。ならルシルとなのはが居るゆりかごを目指す。

「シャル・・・?」

「それじゃ私行くね。ペッカートゥム内で結構な面倒事が起こってるみたいでさ。
ルシルは大丈夫だろうけど、なのはとヴィータとヴィヴィオが心配」

「それじゃ私も行く。私もスカリエッティ逮捕の役目は終わったし・・・」

シスターへと視線を移すと、シスターは頷いてくれた。行っても良いということだ。
それじゃあシスターたちには悪いけどあとは頼むとしようかな。

「・・・分かった。正直急ぎたいから転移で近くまで行くけど。いい?」

「うん!」

あとのことはシスターたちに頼んで、私とフェイトはゆりかごへと向かった。
そして一度目の中継点で気づいた。フェイトも感じ取ったのか顔が青い。
それは結構な存在感と威圧感。その正体がベルゼブブだということはすぐに分かった。


◦―◦―◦―◦―◦―◦


フリードリヒに跨るエリオとキャロ。
そして近くにはガジェットⅡ型に立つガリュー。そのガリューに抱えられたルーテシアがいる。
許されざる嫉妬(レヴィヤタン)に言われ、戦場となる廃棄区画から離れている最中だ。
すでにヴォルテール、白天王、地雷王は召喚を解かれ、この場にはもういない。

そして三人の間にあるのは沈黙。それがこの場を支配している空気だ。
戦場となっている場所から結構離れたというのに未だハッキリと感じられる。
許されざる暴食(ベルゼブブ)から再び放たれている圧倒的な威圧感を。

「・・・レヴィヤタンちゃん・・・大丈夫かな・・・?」

キャロが呟く。しかし彼女は何となくこの戦いの結末が分かっていた。
勝つのは許されざる暴食(ベルゼブブ)だ、と。その目で許されざる暴食(ベルゼブブ)を見ての推測。
それほどまでに彼女の心に強烈なまでの存在感を刻んだ許されざる暴食(ベルゼブブ)

「きっと大丈夫だよ、キャロ。レヴィヤタンはルーと約束したんだ。
また会おう、って・・・・。だから・・・・きっと・・・」

そう言うエリオだが、実際にはキャロと同じ思いだった。
許されざる嫉妬(レヴィヤタン)は負ける。勝つと信じたい。けど勝てない。それがエリオの結論だった。

轟音、閃光の爆発。それが繰り返されている戦場を見つめる。
あまりに遠いので、今はどちらが優勢なのかは分からない。
そしてそれは突然起こる。戦場となっていた廃棄区画のある一画が一瞬で消滅した。
エリオたちは言葉を失った。あんなにも簡単に、そして一瞬でビル群が文字通り消えた。

それは、高ランク魔導師の魔法を物理破壊設定にでもすれば可能なことだ。
が、それにはある程度の準備が必要だ。砲撃なら魔力集束と言うように。
破壊後には瓦礫や破片も少なからず残るだろう。
しかし、そんな前準備もなく、一切の兆候もなく、瓦礫すら残さずそれは起こった。

それがどっちの攻撃によるものかはエリオたちには窺い知れない。
だが現在の戦況が分かろうともエリオたちには為すすべはない。
これはもう人間が手を出していい戦いの範疇を超越しているのだから。

「・・・レヴィ・・・・」

今まで一切声を出さなかったルーテシアが口を開く。
出た言葉は許されざる嫉妬(レヴィヤタン)の愛称であるレヴィだった。
自分を抱えているガリューの顔を見て頷くルーテシア。
ここからでも確認出来る更地で、砲撃か何かが放たれるのが見える。
それを見ていたエリオとキャロは、その戦場へ向かおうとするルーテシアたちに気づいた。

「ルーちゃん!?」

「ガリュー!?」

その自殺行為ともとれる行動に驚愕するエリオとキャロ。
しかしそれを気にせずにルーテシアたちは戦場へと向かおうとする。

「待ってルーちゃん! 今行ったら危ないよ!? 巻き込まれちゃうよ!?」

「そうだよ! レヴィヤタンは、ルーや僕たちを逃がすために戦ってくれてる!!
今ルーが行けば、レヴィヤタンは悲しむし、きっと戦いの邪魔になる!!」

エリオとキャロの必死な説得。それを聞いたルーテシア太刀は動きを止める。
その視線をエリオとキャロへと向けて、

「分かってる。だけど・・・・」

涙を浮かべている目で二人を見た。
ルーテシアにとって許されざる嫉妬(レヴィヤタン)は、自分を助けてくれていた大事な人の一人。
その大事な人が今、目の前の更地で命をかけた戦いをしている。
しかもその戦いは自分たちを守るためのもの。
逃げるしか出来ない自分が憎い。守られることしか出来ない自分が情けない。
戦う許されざる嫉妬(レヴィヤタン)を手伝えない自分が、力のない自分が許せない。
それが涙となってルーテシアの頬を流れていく。

エリオとキャロは、その涙を見て・・・・迷った。
行かせるべきか、それともやはり止めるべきか。
普通に考えれば後者。行けば間違いなく殺されるからだ。
迷いの果て、やはりルーテシアを止めようとしたところで、

「エリオ!? キャロ!?」

「「フェイトさん!?」」

頭上から聞こえた声に、エリオとキャロは見上げる。
そこに居たのは、二人にとって上司であり姉であり母のようでもあるフェイトだった。
そしてもう一人。この場で唯一許されざる嫉妬(レヴィヤタン)許されざる暴食(ベルゼブブ)の戦いに干渉出来る者――シャルロッテが居た。

「うへぇ、今代のベルゼブブはやっぱりやばい・・・」

「「シャルさん!」」

「っ・・・!」

エリオとキャロは歓喜に近い声を、ルーテシアの視線は警戒の色を強くした。
シャルロッテは三人を一度見回して、そしてもう一度ルーテシアを見る。
この子がレヴィヤタンの守りたいもの、か。シャルロッテはそう思いながら口を開いた。

「・・・ルーテシア、よね? 私はシャルロッテ・フライハイト。よろしく。
さて、私が訊きたいことは二つ。レヴィヤタンの正体を知っているか否か。
そして、もし知っているなら、その上でレヴィヤタンとこれからも一緒にいたいか否か・・・・」

「・・・・」

シャルロッテの問いに沈黙するルーテシア。

「・・・・あなたの返答次第で私はレヴィヤタンを助けることになる。
そう約束したから。さぁ、あなたのこたえを聞かせて、ルーテシア」

シャルロッテの許されざる嫉妬(レヴィヤタン)を助ける、という言葉を聞いたルーテシアは、顔を上げてシャルロッテの目を見る。そして、

「レヴィが何なのか知ってる。でも、それでもレヴィは大事な人。
だからこれからも一緒にいたい・・・・。レヴィを・・・助けてください・・・」

ガリューからガジェットⅡ型に降りて立って、シャルロッテに頭を下げて頼んだ。
許されざる嫉妬(レヴィヤタン)を助けてください、と。

「・・・・・よし!」

シャルロッテはルーテシアを見て、満足そうに頷いた。
移した視線の先、そこでは未だに戦いが続いている。

「それじゃ助けてくるから。フェイトたちはここで待ってて」

「待って。わたしも行く・・・・連れてって」

ルーテシアが真剣な面持ちで言う。
それを聞いたエリオとキャロはまた言葉を失う。

「・・・・分かってると思うけど、危険だよ?」

ルーテシアは頷いて応えた。危険は覚悟の上、それでも行きたいのだと。

「ぼ、僕も行きます!」

「わたしも!」

「ちょっ・・・!」

今度はフェイトが言葉を失った。
当然だ。目の前の更地で繰り広げられている戦いは人智を超えている。
そんな危険度MAXな場所に、大事なエリオとキャロを向かわせるわけにはいかない。

「・・・・・ついてくるな、って言っても無駄・・・・ね」

「シャル!?」

フェイトのうろたえ度が一気にレッドゾーンへ。
シャルロッテに、エリオたちを止めるように頼もうとしたとき、

「「「「っ!?」」」」

「バカな・・・!?」

この場にいる全員が絶句。あまりに強大な力の波がこの場へと到達したのだ。
その力の中心は、更地で強く輝くすみれ色の大光球だ。

「レヴィ・・・!」

「あんなもの至近で使ったらベルゼブブどころか自分も消し飛ぶじゃないのっ!!」

すみれ色ということで、あの大光球の担い手が許されざる嫉妬(レヴィヤタン)だと分かったシャルロッテ。
感じ取れる神秘量からして、相討ち覚悟の一撃だと分かる。

「先に行く! ついて来たかったら追いついてきて!」

シャルロッテは真紅の翼を羽ばたかせて大光球へと向かう。

「レヴィ!」

シャルロッテを追ってルーテシアが、フェイトたちが戦場の中心へと向かう。


†††Sideシャルロッテ†††


レヴィヤタンの本気もそうだったけど、今代のベルゼブブはさらにやばい。
人間になっている所為だからだろうか・・・・、ベルゼブブの威圧感に背筋が凍った。
情けない。たかがベルゼブブ如きに気後れするなんて・・・。

「目醒めよ、キルシュブリューテ!」

レヴィヤタンを飲み込もうとする閃光を、限定解放した“キルシュブリューテ”で斬り裂く。
それでも止まることを知らないレヴィヤタンの攻撃。
爆ぜる閃光から逃げるために、レヴィヤタンのお腹に手を回して急いで離脱する。

「これって・・・!」

レヴィヤタンのお腹に回した腕から伝わってくる感触。
柔らかさじゃなくて空洞のような何も無さ。砕かれている・・・?
頬にもヒビが入っているし、眼の端には涙こぼれた跡がある。

「こんなボロボロになってまで・・・・」

守りたかったんだ。あのルーテシアって子を。
そして閃光から完全に離脱。気を失っているレヴィヤタンをそっと地面に横にする。

「!!」

後から来るフェイトたちのために、私はベルゼブブから放たれている威圧感に真っ向から自分の威圧感をぶつけて相殺。
これで少しはベルゼブブの威圧感を弱く感じることになるはずだ。
ついでに私はベルゼブブへの牽制の意味を込めて、威圧感に続いて殺気を叩きこむ。

「レヴィ・・・!」

「レヴィヤタンちゃん・・・!」

「レヴィヤタン・・・・ひどい・・・!」

横にしたレヴィヤタンを見て、エリオたちの表情が歪んだ。
この子たちにとっては結構ショッキングなものだと思う。

「え・・・なん・・・で・・・?」

「・・・・レヴィ・・・また・・・会えたよ」

気がついたレヴィヤタンが、ルーテシアを見て目を見開いた。
意識を取り戻したなら、あとはここからみんなと一緒に避難させればいい。

「それじゃあフェイト。みんなを安全な場所にお願い」

「うん、分かった。気をつけてね、シャル」

ガリューがレヴィヤタンを横に抱え、ルーテシアはレヴィヤタンの手を握る。
そして先にここから離れていった。
フェイトたちもそれに続いて、フリードリヒに跨っているエリオとキャロと一緒に離れていった。
うん、それでいい。何も言わずに行ってくれて感謝だ。

「・・・・・それじゃあ始めようか、ベルゼブブ」

ここで、今まで黙っていたベルゼブブが動く。
ゆっくりと私のところに歩いてくる。

「今代のベルゼブブ、お前は随分とまともな力を持った分裂体ね。
正直驚いてる。だから、ここで確実に斃させてもらう・・・」

こいつはここで絶対に斃しておかないとまずい。そう本能が告げてくる。

「あぁ、少し待っていただけますか?」

「なに?」

歩みを止めて私を見据えるベルゼブブ。
臨戦態勢は解かない。いつでも確実に、一瞬で決めるために。

「あぁ、それでも結構です。まずは話を聞いていただきますか?」

「・・・・言ってみて」

くだらない話なら即叩っ斬る。

「3rd・テスタメント。僕はあなたと戦うつもりはありません。
なぜなら大罪(ボク)たちの目的は界律の守護神(あなたたち)と戦うことではないので」

「・・・・・・・・・・・・・は?」

界律の守護神(わたしたち)との戦いが目的じゃない?
いやいやいやいやいや・・・・・メチャクチャ襲われたりしてんだけど実際。
しかも一度死にかけたし・・・・マジで。

「あぁ、お気持ちはお察しします。全ては許されざる暴食(ボク)のミス。
つい数時間前に生まれたばかりの所為で他の罪たちの独断行動を許してしまった。
あぁ、これは言い訳ですね。いけませんね。あぁ、いけません」

生まれたばかり? 独断行動?
それに今まで戦ってきたヤツらは独断で戦いを望んだってこと・・・?

「それが本当ならお前たちの目的は? それを聞かせてもらう。
まぁ聞いたところで斃すことには変わらないけどね」

大罪(ボクたち)の目的は言えませんね。ただ、許されざる傲慢(ルシファー)の目的は言いましょう。
彼は全てを裏切り、分裂体を害し、“力”だけを奪い取り、自己の“傲慢(がいねん)”を強化していっています。
そして界律の守護神(あなたたち)二柱を取り込んだその先――」

何だそれは・・・?

「――許されざる傲慢(ルシファー)という個を残したままでその存在を昇華、霊長の審判者(ボクたち)の空席に座する。
それが彼の目的です。すでに僕と許されざる嫉妬(レヴィヤタン)以外は取り込まれてしまっている状態。
僕は裏切り者である許されざる傲慢(ルシファー)を抹消するためだけに来たんです。
彼の目的は、本来の大罪(ボクたち)の目的の邪魔となるので・・・」

つまりベルゼブブの目的は、ペッカートゥム本来の目的の邪魔となるルシファーを斃すということか。
ふ~ん・・・・・まっ、どの道殺ることには変わりない。

「なるほどね・・・。でも、だったらなんでレヴィヤタンと戦ったわけ?」

「あぁ、あれですか。あれは食べようとしたんですよ。
あの紫色の子や桃色の子、赤色の子をね。それを邪魔しようとした許されざる嫉妬(レヴィヤタン)と戦うことになってしまったわけです」

「・・・・・・・変態かお前は。あんな小さな子たちに向かって、食べる?
いただきます? 消えろド変態。私がお前の全てを根こそぎ刈り取ってあげるから」

他の人が聞けば十中八九変態発言と捉えるはず。
外見は良い男なのに、どうしてこんな変態なのか・・・・。

「あぁ、そうですか。残念ですね。なら仕方ありません。
ある程度痛めつけてしまいますから、そうしたらしばらく眠っていてください」

「上等だ変態。お前はしばらくなんて言わずに永遠に寝てなさい!」




†◦―◦―◦―◦―◦↓シャルシル先生の魔法術講座↓◦―◦―◦―◦―◦†



シャル
「ほいさ、来た! 久しぶりのこのコーナー♪」

フェイト
「こ、今回は私とシャルの二人だけなんだね・・・?」

シャル
「まあね。なのはとルシルはゆりかごだし。ユーノとアルフは忙しそうだし――」

ユーノ
「ちょっと待った!」

アルフ
「そんなことないから、あたしらを交ぜなっ!」

フェイト
「アルフ! ユーノ!」

ユーノ
「ひどいじゃないか、シャル! この第三章でも呼んでくれるって言ってたのにっ」

アルフ
「そうだよ。出番を待ってたら、もう第三章も終わりじゃないかっ」

シャル
「ohごめん。いや、だってさ。ほとんど第一章で使ってるからさ。
自然とこのコーナーの数も少なくなっちゃうわけで」

ユーノ
「それはそうだけど。やっぱりもっと出番がほしかったよ」

アルフ
「そうだよ。まぁ前線から退いたのがあたし自身の意志だから、本編の出番が少なくなったのは仕方ないけどさ」

フェイト
「ご、ごめんね二人とも。じゃあ今回は、この4人でやろう」

シャル
「そだね。損じゃ早速始めよう♪

――光牙聖覇刃 シャイン・シュトローム――

――真紅の両翼ルービン・フリューゲル――

――凶牙奈落刃(シャッテン・ヘレ)――

っていう、この三つだね」

ユーノ
「(出来るだけ喋らないと)シャイン・シュトロームって、シュヴァルツ・シュトロームに似てるよね・・・?」

シャル
「うん。以前紹介した、凶牙黒浪刃シュヴァルツ・シュトロームの対だからね、光牙聖覇刃シャイン・シュトロームは。
閃光系魔力の魔力波を広範囲に放つ術式ね。シャインは光、シュトロームは流れ、ね」

アルフ
「じゃあさ、シャル。あんたの翼、いつの間にか両方揃ったんだね。
あたしらと別れる前は、片方だけだったのさ。まぁ今の方がカッコいいと思うけど」

シャル
「あは♪ ありがとアルフ。片方だけでも良かったんだけどさ、やっぱり飛行速度や防御力を考えれば、両方ある方が良いって考えてね。
だから術式を変更したんだ。そのおかげで、片翼状態での速度上昇術式発動中のスピード以上の速度を出せるようになったんだよ。
んで、この両翼状態での速度上昇術式発動で、さらに高速度を叩きだせるようになったんだ」

アルフ
「ってことは、ルシルの空戦形態ヘルモーズくらいの速さを出せるってことかい?」

シャル
「ギリギリ届くくらいかな。しかも持続じゃなくて一瞬だから、まだまだヘルモーズの方が速いよ」

フェイト
(今回はもうアルフとユーノに喋らせた方がいいよね。黙ってよ)

ユーノ
「それじゃあ最後の魔法、凶牙奈落刃シャッテン・ヘレをお願い」

シャル
「ん、了解。この術式は、私の有する闇黒系術式の最強ね。
闇黒系魔力で発生させた大きな七つの影の刃を螺旋状に放つ、遠距離斬撃なの。
影剣の硬度は強いから、障壁切断とかに良く使ってたな~。
ちなみに、シャッテンは影。ヘレは地獄って意味ね」

アルフ
「闇黒系ってそんなに堅いのかい?」

シャル
「うん。普通の属性の中じゃ結構ね。粘りもあるし堅い。
防御一点に使われると、物理攻撃じゃ絶対に突破できないかも」

ユーノ
「そうなんだ。でも、シャルもルシルも闇黒系の障壁を持ってないよね・・・?」

シャル
「やっぱり得手不得手ってあるよ。私、闇黒系の術式って、この奈落刃と波瀑刃と月影刃しかもってないもん。
ルシルもそんなに持ってないはずだし。結構難しいんだよ、不得手の属性を操るって」

ユーノ
「まぁそれは当り前だろうね。苦手なんだし」

アルフ
「でも持ってるよな。なんでだい?」

シャル
「それは・・・・・秘密ってことで❤(言えないよ。大戦時、いろんな魔術師にも対応できるように、殺せるようになるために憶えたなんて)だから、今回はここまでっ。じゃあねぇぇーーーーー・・・・」

ユールフ
「逃げた!」

フェイト
「どうしたんだろう、シャル。すごく悲しそうな顔してた・・・」

アスモデウスの退場です。結構アッサリですね。
長引かせると、レヴィたちとの合流に支障が発生するということで、です。
結構ズレ感がありますけど、どうしようもなく・・・・。
そしてフェイトの真ソニックフォームの出番なし。
一応これにも理由があるので、責めないで下さると助かります。


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