正直今話は読む必要はあまりないです。
いきなりアニメ第11話に行くのはまずいと思っただけのモノですので。
とある休日 その時隊長陣は
†††Sideルシリオン†††
「ルシル? 何してるの?」
フォワードの早朝訓練が終わり、一日休日が言い渡されたみんなが解散したあと、自室に戻ってある用事を行っている最中、シャルが部屋へと入ってきた。
「ちょっと・・・な。レヴィヤタンのスピード。
そして念のための他のヤツらへの対策として右目に宿していた魔眼と捕縛神器の最終調整。
そして玉座の本体から新しく複製された武装と術式、能力をダウンロードしていた」
シャルへと振り向かずにそのまま作業を続行する。
残っているのはダウンロード作業のみだが別にかまわないだろう。
陸戦においてのシャルの機動力は私より上。
そのシャルより速いレヴィヤタンに私が接触した場合の対抗策を、暇のあるうちにしておかなければならない。
私の場合は空戦であれば機動力においての競い合いでレヴィヤタンにも勝つ自信がある。
だが相手にしなければならないのはレヴィヤタンだけじゃない。
そのための魔眼や捕縛神器の最終調整と戦力強化だ。
「で? それはそうと何か用があったんじゃないのか?」
「ん? あ、そうそう・・・ねぇルシル」
本体からのダウンロードをようやく終え、シャルのいる背後へと振り返る。
「・・・どっち着たい?」
そこには女性物の服を両手にして私に見せるシャルがいた。
やってしまった。女装の刑の対策は結局何もしないまますっかり忘れていた。
「わ、私のような男が着れるサイズの女性の服などないはず・・・どうしたんだ、それ?」
サイズは明らかに私に合わせているように見える。
だがシャルが既存の服のサイズを、しかも男のサイズに直すような器用な真似は出来ない。
そして私はある推測に辿り着き、頭の中の警報ランプがイエローを燈す。
「あぁこれ? 何で教えてくれなかったのかなぁ?」
シャルが手に持っていた服が光の粒子となって散っていった。
あの微笑みは明らかにまずい。警報ランプはイエローからレッド。
つまりは推測から確定へと移行してしまった。
あの服は魔力物質化の術式で生み出された代物であることは間違いない。
しかしシャルの持つ魔術の中ではそんな術式は存在し得ない。ということは、だ。
バレてしまった、ということだ。私と契約をしたことで得られる恩恵に。
「我が手に携えしは確かなる幻想」
シャルが私のオリジナル呪文を詠唱し、再度その手にさっきの服が魔力で構成された。
「あなたと契約すると、あなたの保有する複製武装や術式が引き出せるなんて最近知ったよ。
まぁランクの高い武装や術式は引き出せるってわけじゃないけどね。
んでね、今の私が引き出せる中ではこの汎用性の高い魔力物質化の術式がお気に入り♪
だってこれって便利過ぎて、呆れを通り越して可笑しくて泣けてくるからね」
「そうか、それはよかったな。それじゃ私はこれで失礼させてもらおうかなっと・・・」
バレてしまっては仕方がない。もう誤魔化しは効かないだろう。
フォワードの子達は休日を満喫するために出掛けることになっていたはず。
だからあの子達に見られることはないと見ていいだろう。
だが問題はそれだけじゃなくまだ山積みだ。
隊舎には、六課の男女問わずの隊員が多く待機している。
そんなところにいい歳した男が女装なんてして登場したら・・・・さよなら、私の尊厳(涙)
「私の暇つぶし、もとい娯楽のために・・・覚悟!!」
「暇つぶしも娯楽も変わらないだろうがっ!!」
なんて女だ、シャルロッテ・フライハイト。
何故そこまでして私を女装させたがる?
「逃がさないよっ。我が手に携えしは確かなる幻想・・・」
「こんなくだらないことで魔力を消費するなド阿呆!」
私は必死に部屋から飛び出して、シャルの光の鞭から逃れる。
全力で廊下を走り何度か角を曲がってシャルを振り切ったのを確認してすぐ、フェイトとエリオとキャロの三人と会う。
「あっ、エリオ、キャロ、今からか?」
さすがに無視して走り去るわけにもいかないために立ち止まって声をかける。
純粋な走りの速度なら私が上なのは既知だ。
さすがに閃駆や身体強化を使われたら追いつかれるが。
十数秒くらいなら問題ないはずだ。
「あ、はい。今からキャロと二人で・・・」
「そうか。エリオは男だから、しっかりとキャロをエスコートしないといけないぞ」
エリオの身だしなみを軽くチェック。よし、問題ないな。
続いてキャロを見るが確認するまでもなくOKだ。うん、可愛いぞ。
「よく似合っているよキャロ。本当に可愛らしい」
「え、あ、その・・・ありがとうございます、ルシルさん・・・」
頭を撫でてやりたいが、折角セットした髪を乱すわけにはいかない。
「えっと・・・ルシルはこれからどうするの? もしよかったら、わた――」
「どうするの?って悪魔から逃げるんだ」
「「「え?」」」
私の返答にどう反応していいのか判らない三人は呆然としている。
三人のそんな揃いすぎている表情は微笑ましくてまだ見ていたいが、これ以上ここに留まるのは危険だ。
「それじゃエリオ、キャロ、今日は楽しんでおいで。フェイトもまたあとで」
再度走り出してシャルから逃亡を再開する。
魔力を完全カットしているために探査され発見、ということはない。
だが走って逃げてばかりではいずれ見つかってしまうだろう。
ならばどこかに潜伏するしかない。
「どないしたんルシル君?」
ここで出会ったのが、機動六課の部隊長である八神はやて。
ここは彼女に匿ってもらおう。
「はやて、悪いけどしばらく君の部屋に匿ってほしい」
「え? まぁ別にええけど・・・誰から逃げとるん?
シグナムは外回りでもう出掛けてるはずやけど・・・・?」
「まずは先に匿ってほしいんだ。話はそこで・・・」
今ならシグナムからの模擬戦の誘いでも乗ろう。
悪魔から逃げられるのであれば何だってしてみせる。
そして部隊長室へとたどり着き一息つく。
だが今考えると、潜伏場所を部隊長室に選んだのは間違いだった。
「――で、どないしたんルシル君?」
「私を女装させようとするシャルから逃げているんだよ。
彼女が一体何を考えているのか本気で解らなくなってきた」
それを聞いたはやては何を想像したのか声を出して笑った。
「ルシル君の女装かぁ。昔は可愛いかったけど、今じゃ綺麗になるなぁ」
「想像するのはやめてくれ。それに結構傷つくんだぞ、可愛いとか綺麗だとか・・・」
今の私の背格好での女装姿を想像して綺麗だとはやては言う。
綺麗だろうが可愛いだろうが、私としては軽く精神ダメージを負う。
「でも何でそんなことになったん? いきなりの女装しろ、じゃないんやろ?」
「まぁ結構前の話になるが・・・」
そうして話したのはホテル・アグスタでのメールの一件。
フェイトのドレス姿の感想が云々とはやてに告げた。
「なるほどなぁ、シャルちゃんのあのときの行動はそういうことやったんやなぁ・・・」
口元に右手を当てて、そのときでも思い出しているようだ。
「それでルシル君は、フェイトちゃんのそのドレス姿の写真を見てどう思ったん?」
ニヤニヤとしながらはやてが聞いてくる。フェイトのドレス姿の感想・・・か。
「ん? あぁ綺麗だったよ」
ごまかす必要がないため、素直な感想を述べる。
だがさすがに面と向かって言うのは少し照れくさいために出来ないが・・・。
「なんやえらい素直やなぁ。もう少し照れて口ごもると思ったけど」
「本人がこの場にいればそうなっただろうなぁ」
「はぁ、ということはなのはちゃんはユーノ君と、フェイトちゃんはルシル君とかぁ。なんや私だけ売れ残りみたいや」
はやては自分だけ相手がいないと苦笑した。それはシャルも同じだが元々無理なこと。
そしてフェイトとなのはの二人に関してだが・・・。
シャルから聞いた話だと、なのはとユーノはまだそういう関係ではないらしい。が可能性は有りとのこと。
そして私とフェイトではそういう関係になるのは・・・・考えるのはヤメロ。
まぁ将来的に考えて、現状可能性があるのはなのはとユーノ組だけ、ということになる。
「待った。はやて、君にはアコース査察官がいるじゃないか」
一人忘れていたはやての恋人候補、ヴェロッサ・アコース査察官。
彼とはそう多く面識はないが、はやてとよくやっているのは知っている。
「ロッサ? んん、ロッサは異性とか言う前にお兄さんみたいな人やしなぁ」
「それがいつか気づけば恋へと発展・・・はないか・・・」
「「う~ん」」
二人して腕を組んで真剣に考える。
しかし何か変な方向へと話が進んでいる気がする。
それから少しし、
「はやてちゃん・・・あ、ルシル君ここにいたよ、シャルちゃん」
部屋の扉が開き入ってきたのはなのは、フェイト・・・そしてシャルの三人。
フェイトの背後ではシャルがニッコニコに微笑んでいた。
「「・・・・」」
そんなシャルを見たはやてと二人して沈黙する。
はやての部屋に、友人たるフェイトやなのはが来るのは当たり前。
その二人と友人のシャルが一緒に来るのもまた当たり前。
そう、潜伏場所にはこの四人と関係が少ない場所を選択するべきだった。
「ルシル、シャルの念話に応えないなんてダメだよ? 何か大事な用事だったらどうするの?」
私を女装させることが大事な用事とは絶対言えない。
「フェイト、なのは。・・・シャルの用事が何なのか聞いていないのか?」
「「うん」」
そこは訊いておこうぜお二人さん。訊いていれば、きっと私の味方になっているはずだから。
そんなあったかもしれない未来を、私は泣く泣く諦めた。
「シャルちゃん、ルシル君にどんな用事なの?」
本当に今更そう尋ねるなのは。
シャルは「それはね」と呟いたあと、パチンと指を鳴らした。
私を覆うように“ポンッ”と音を発しながら煙幕が生み出される。
しまった、これは強制的に対象を着替えさせる術式・・・これまで覚えてしまったのか。
「「「・・・・」」」
煙幕が晴れて視界がクリアになると、フェイトたちが私を見て何やら微妙な顔をしていた。
原因は判る。もう私の着替えは済んでいるということだろう・・・。
「なぁ、シャ・・・変声魔術まで使ったのか君はっ!?」
私の声が女性のものに変わっていた。ここまでするかこの馬鹿女は・・・。
「ねぇ、シャルちゃん。さすがに可哀想だよ、ルシル君が。綺麗だけど・・・」
「そうだよ、どうしてこんなことをするの? 綺麗だけど・・・」
もう好きに言ってくれ(涙)。
「あぁそれ? 実はね・・・」
シャルが二人の耳元でこっそりと話をしている。
すると二人はさらに微妙な表情へと変わる。
「シャルちゃん・・・」
なのははもうどう反応していいのか判らないようだ。ごめんな、馬鹿な義姉で。
一方フェイトは私を見てはそして視線を逸らす、というのを繰り返す。
私の女装の原因が、自分のドレス姿の感想云々ということを知っての反応だろう。
「シャル・・・悪用しないって言ったのに・・・もぉ」
「悪用じゃないし。でも気になってたでしょ、ルシルの反応が?」
「えっと・・・」
シャルの悪魔の囁きに耳を傾けているフェイト。
「でもさっきルシル君、フェイトちゃんのドレス姿は綺麗やったって言っとったで?」
「おいっ!?」
まさかここではやてが会話に参加してくるとは・・・。
しかも私の感想を口にするってどういうことだ!?
「そ、そうなの・・・ルシル・・・?」
「うっ」
フェイトが遠慮がちにそう聞いてきた。
するとシャルが「ナイス、はやて」と口にしながら再度指を鳴らした。
一瞬の煙幕が生まれ服装が戻り、そして変声魔術も解除されたのが判る。
「ああもう・・・フェイトのドレス姿・・・綺麗だった・・・」
「あぅ・・・その・・・ありがとう・・・」
シャルの奴、私にこれを言わせるためにわざわざこんな回りくどいことをしたのか?
何を考えているんだ本当に・・・・。
「いや~、いいもの見せてもらったぁ。んじゃ私はこれで――「待て」――え?」
私にこんな真似をさせたことに対する仕返しをまだ終えていない。
君にも少し辱めを味わってもらおう。
≪我が手に携えしは確かなる幻想≫
「ちょっ――」
シャルと同じ術式を引っ張り出す。
そしてシャルに着せるのは彼女が最も苦手とする服装。
私は指を鳴らした。するとさっきと同じような音をしながらシャルの周りに煙幕が生まれる。
「「「可愛い❤」」」
「~~~~~~~~~っ!!!!!」
シャルの格好を見た三人が「可愛い」と声を上げる。
その反面、シャルは顔は羞恥に染まりながら私を睨んできた。
「その格好で睨まれても凄みは全然ないぞ?」
シャルが苦手とする服装、それはゴシック&ロリータ・・・俗に言うゴスロリだ。
そして今着ているのは“異界英雄”の一人、“水銀燈”のドレスだ。
「やってくれたね・・・ルシル・・・!」
さらに目を細めたシャルは指を鳴らした。
しかし私ではなくフェイトたち三人に煙幕が発生した。
精神の乱れが術式発動に影響したようだ。
「うわっ、なんやこれ!?」
「え、えええええっ!?」
「な、何でこんなっ!?」
「あれ、なんで!?」
女性陣は混乱の極みに達してしまったようだ。
なのははどこぞの貴族が着るようなドレスで、日傘まで装備している。
そしてフェイトは振袖。はやてに至っては十二単という始末・・・なんか頭痛がしてきた。
元凶たるシャルは、その服装のまま術式発動のミスを起こしたことに混乱中。
「私がここにいるのはまずそうだから失礼する。シャル、ちゃんと術式を解除しておけよ」
私はこの場からの逃亡を図る。
このままシャルが術式を暴走させて、この四人が男に見られてはいけないような格好になってしまう可能性もある。
そこに私がいたら・・・そしてその場面を誰かに見られたら・・・・DEATH☠
「待ちなさいルシル!!」
再度指を鳴らして複製術式を発動させるシャル。
「チッ、今度は成功したか!?」
視界を煙幕によって遮られてしまった。
次はどんな女装になってしまうやら・・・。
「・・・・・学ラン?」
着ているのは学ラン。よかった、女性の服じゃなかった。
だがシャルたちもまた服装が変わってしまっていた。
もうターゲットが定まっていない。なんて災害だ、これ?
「えっとシャルちゃん・・・何で私たちもなのかな?」
今度のなのはは純白の修道服を着ている。“異界英雄”の“禁書目録”のモノだ。
「これ・・・どっかの制服?」
フェイトはブレザーにミニスカート、だけならよかったのに頭の上にうさぎのような耳。
あの格好も知っている。“異界英雄”の“鈴仙・優曇華院・イナバ”のモノだ。
「私だけメンズのようやね」
はやては確かにブラックスーツとサングラスという黒一色になっていた。
あれは知らないな。メン・イン・ブ○ック?
「何で私は着ぐるみなわけ?」
シャルは不細工なペンギンの着ぐるみを纏い、短い膝をついて項垂れている。
あれも知らない・・・・いや、どうだったかな?
「はやてちゃん、ただいま・・・ってなんですかこれはーーっ!?」
このカオスな現場に現れたのはリインだ。
まぁ扉を開けて入ってきてみれば、主たるはやてがブラックスーツ、なのはは修道女、フェイトはウサ耳の制服姿、シャルはペンギンの着ぐるみという、普通じゃお目にかかれないものを見れば声を上げるのも当然だ。
「あ、リイン。おかえりや」
苦笑混じりでリインに応えるはやて。
リインは戸惑いながらはやての傍へと飛んでいく。
「はやてちゃん、それにみなさんもどうしてそんな・・・」
戸惑い続けるリインに簡潔な説明をした。
するとリインも私たち同様シャルに呆れてしまった。
「シャルさん・・・」
「反省してますよ、えぇ反省してますよ」
本当に反省しているのか疑わしいが、もうどうでもいいや、わぁ~い・・・。
「そういえばリイン、帰ってくるの遅かったけど、メンテナンスチェックとかしてた?」
「はいですっ。わたしと蒼天の書のフルチェック。
あ、シャーリーがはやてちゃんのシュベルトクロイツと夜天の書を、あとで受け取りに来るって言ってたですよ?」
「「「「「え゛」」」」」
シャーリーがこの部屋に来るのか?
いや、まだ女性だからマシなほう・・・なのか?
「シャルちゃん、早く元に戻してっ」
シャーリーがここに来ると知ってなのはが慌てる。
シャルの前で指を組むなのはは正に修道女。
「あ、うん!」
再度指を鳴らして術式を発動させたシャル。
私たち五人に煙幕が一瞬だけ生まれる。
「わわっ、わたしもですかー!?」
そんなリインの声を聞いて、シャルがまたミスしたことが判った。
そして私の視界の中には、リインも含めた女子五人の服装がまた変化していた。
もちろん私も・・・・これは女性の韓服チマチョゴリ? 何故?
「「「「可愛い!!」」」」
自分たちの服装そっちのけでリインを見つめる女子四人。
私もその視線の先にいるリインを見てみると、
「ほう」
そこには純白のウェディングドレスを着たリインがいた。
きっちりブーケまであるとは恐れ入った。
「これって・・・ウェディングドレス、ですか?」
リインが頭に被ったベールをいじりながらクルクル回っている。
四人は目を輝かせながらリインを見ている。
「まさか私たちより先にリインがそれを着る日が来るなんて・・・」
はやてはフランス・アルザスの民族衣装を着ながらそんなことを呟く。
「リイン、すごく綺麗だよ」
なのはは羽織、色やデザインからして新撰組なのが判る。
それを着ながらリインを見てうっとりしている。
「あ、相手って私・・・なのかな?」
フェイトは白いタキシード。明らかにリインとペアといった感じだ。
自分の服装とリインを見ながら戸惑っている。
「・・・ルシル、助けて・・・(涙)」
そして馬鹿女シャル。シャルはフリルがたくさん付いた黒いエプロンドレスだった。
偶然とはいえ、自ら苦手な服へと変えたことに精神的ダメージを受けている。アホか。
「確かにこれ以上はバカバカしいな。全く、貸し一つだぞシャル?」
今度は私が指を鳴らして術式の解除を行う。
きっちりと全員に煙幕が生まれたことを確認する。
「「「「「「・・・・・」」」」」」
一瞬だけの煙幕も晴れて・・・・全員が無言となる。
当然だ、再度わけの分からない服装になっていれば誰だってそうなる。
「そんな馬鹿な。私もミスをするだと?」
メイド服を着ながら自分のミスに唖然となる。
シャルならまだしも私がこんなミスを犯すなんて信じられない。
「ウソ・・・でしょ? ルシルまでミスするなんてどうなってんの?」
シャルが桃色のフラメンコドレスを着ながら項垂れた。
「え、戻せないってこと!?」
「それってしばらくこの格好でいなきゃダメってことだよね!?」
なのははドイツのディアンドル、フェイトは沖縄の盆踊り衣装エイサー・・・。
何故かは知らないが本当にごめんなさい。
「なぁルシル君、これってルシル君の趣味なん?」
「そんなわけあるかっ!!」
巫女服を着ているはやてからのあんまりなお言葉。
思わず怒鳴るように反論してしまったが・・・すいませんでした!!
「そうですよね。ルシルさんがそんな変な趣味を・・・」
リインは・・・様々な雪の結晶が描かれた浴衣を着ている。
そしてそう思うなら私から徐々に離れていくな。
「くそっ、元に戻るまで何度だってやってやるさ」
こんなことをせずとも直接着替えればいいじゃない、という簡単な解決法に誰もたどり着けなかったのは仕方がないと思う。
かなり焦って混乱してたしな。
それから何度も無駄な労力を注ぎ込んで術式の発動、解除を繰り返した。
シャーリーのことについては、その時まともな服になっていたリインが渡しに行ったことで解決。
そして元に戻る一つ前の服装となったのはシャルたちの母校、聖祥小学校の制服だった。
その制服にシャルたちは嬉しそうな恥ずかしそうな・・・そんな表情で頬を赤らめていた。
「やっと・・・元に戻った」
結局半日近くこんなことをしていたと思うと泣きたくなってくる。
ここにいる全員がぐったりとしている中――
『こちらライトニング4。緊急事態につき現場状況報告します』
キャロからの緊急連絡に、私たちは瞬時に意識を仕事モードへと変える。
次がナンバーズ、そしてペッカートゥムの何体かを出す戦闘パートとなります。
異界英雄、名前だけですが。
水銀燈:ローゼンメイデン
禁書目録:とある魔術の禁書目録
鈴仙・優曇華院・イナバ:東方永夜抄
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