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呪をもらって魔法学園生活!!
作:久澄望



第二:金色の氷 part1


そもそも魔法が一般的になったのは、そんな昔じゃない。 それどころか凄く最近だ。 正確に言えば、2015年8月〜10月にかけて、正式にそういうものがあることを発表された。
原理は簡単。 魔力という精神力エネルギーの一種で大気中の元素を操り、形を作るというだけ。 ただあくまで、原理と理論を並べるのが簡単なだけであって、通常の人間では出来ない。
だからそこで、魔法名を用いる。 魔法名という暗示を掛け、人間の脳の使用率を極限まで上げ、人間の体に眠る『超能力』を引き摺り出す。
そして、その超能力で自分の体内の精神エネルギーを使い、元素を操り、形を作る。 こうして聞くと、魔法という物が、凄く科学的なものに聞える。
実際そうなのだ。 人類が数年前まで聞いていたオカルト的な魔法とはまったく違い、とても理に適った科学的なもの。 そんな魔法を使用する物を、魔法使いと呼ぶ。
現在2067年。 そんな魔法使いの見習いである少年篠原葉月は、起きているにもかかわらず、とんでもない悪夢を見ていた。
今葉月がいるのは学園生徒用寮内の自室にある8畳間位の大きさのリビンク。 そこで悪夢を見ていた。 
この学園では男子寮、女子寮というものは無く、寮内でバラバラに男女別で分かれている。 これに対して、別にこれといった反論は無い。 部屋の中で女子と一緒になるわけじゃないから。
一人一部屋じゃなくて、二人一部屋というのも、全然我慢できる。 面倒くさいところもあるだろうが、実質的には楽しいと思うから。
だが、目の前の悪夢はどうしても我慢が出来なかった。 文字通り、夢であるなら。 マジで覚めてくれと思うほど、本気で疑問と怒りを抱いてしまう。

『何故女子であるはずの愛海がこの部屋にいるんだ?』と。

たしか昨日中学校舎内の保健室で目が覚めた時に、学園校長である葉が「ちょっと君には面白い物をプレゼントあげよう♪」とか何とか言っていた気がするが、これはさすがに面白すぎだ。
とりあえずそんな気持ちなどを誤魔化すためにいつもの怪しい本を読んでいるわけだが、全然ダメだ。 誤魔化しきれない。
時刻は正午十二時二十二分。 本来は中学校舎にいるはずなのだが、今年入学した生徒は、この馬鹿広い学園の中を知るために、入学式後の二日間は休日となっている。
今思うと、休日が嫌な日だと思ったのはこれが初めてかもしれない。 実家の中だと、各自の部屋の中に居る事が多いのだが、学生寮は1LDK。
この構造は、現校長のバカが、この方が面白いだろうと考えた構造らしい。 どうにかしてこの姉を追い出せないかと考えてみるが、そんな不可能を可能に変える様な便利な魔法など無いと、すぐに諦めた。
そんな愛海は、葉月が寮に着たらじっくりと楽しもうと思っていた最新型家庭用ゲーム機「ゲームステーション4」で格ゲーを勝手にやっている。
先程愛海が、一緒にやろうよと誘ってきたが、断った。 理由は、愛海の格ゲーでの実力が、魔力のレベルで言うLEVEL10(ゼウス)的に強いからだ。
出来れば思い出したくないが、随分前それが原因で泣かされた思い出もあるし、小学校5年生の頃、始めてやるタイプの格ゲーを1ゲームで攻略し、そのあと行われた同じ格ゲーの大会でストレート及びノーダメージで優勝したことという歴史を葉月は覚えている。
そういう理由も含め、寮の内での行動手段がなくなったので、どうしますかと心の中で自問してみると、外に出て学園見学をするという手段を心の中で自答した。

「愛海。 僕、校内見て回るけど、良い?」

いつもなら勝手に行動するのだが、寮の中に二人だと、何となく許可を取った方がいい気がした(まぁ、取れなくても出て行くつもりだったが)。 

「え? あ、ちょっと待って! 私も行く!」

「は? 今それやってんでしょ……ってうわ、はや…。 上級者用のザコキャラでラスボス二十秒で倒したよ」

「さ、行こう! 行きたい所があるんだ」

「…………………」

唖然とする葉月の腕を半ば無理やり引っ張り、何故か急いでいる感じに、部屋を出て、エレベータを使って一番下まで降り、そのまま寮を出た。
何となくだけど、寮を出たときの風景がどうも住宅街に見える。 昨日も同じ感想を抱いていたが、今もそう思える 葉月たちの寮の両隣に同じ学年の寮が幾つも並んでいるからだろうか。
この学園は普段の生活環境と似させるために、学園内は街とかと模したような造りとなっていると聞いた。 バチカン市国の4倍を超える面積を持つこの学園を良い方向に活用したやり方だと思える。
この案もやはりあのバカ校長が考えたらしい。 まぁ、バカなりに良い考えだとは思うが、そう考えると何となく眉間に皺が寄ってしまう。

「で、何所行きたいの?」

「決まってるじゃん♪ と・う・ぎ・じょ・う♪」

闘技場というのは、その名前の通り、この学園内の魔法使い同士が、学年関係無く、魔法で闘いあえる場所だ。
基本的にそこは、休み時間とかに生徒同士が覚えたばかりの魔法を試して戦ったり、実習で魔術の訓練をしたり、
試験で生徒一人一人が現在どの程度の実力があるかを調べるために使われている。

「何でそんなところに?」

「面白そうだから。 ほかに理由いる?」

「いや………別に」

「じゃ、ホラ! そんな私をひくような目で見てないで、行こ♪」

再度無理やり引っ張られ、葉月は振り解こうと思ったが、情け無いことに愛海の腕力によって、それすらも適わなかった。


前回は一気に書いてしまって困ってしまいましたが、今回は一話を三つに区切ることにしました。

書いてて少し思うことは、『セリフが少なすぎ』なのでは? という結構問題的な部分なのですが、とりあえず、これからもっと改善して行くという事で、今回はこの辺で。

感想、アドバイスなどを心待ちにしております。











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